河本力のロッシーがAi-ONEに アレっ、でもなんか小さくない?

河本力の14本をチェック!(撮影/服部謙二郎)

オフの間に、持ち球をフェードからドローに変えるべく練習を積んできたという河本力。「フェードばかり打っていると、球を上から潰しにいくことが増えて、スイングがおかしくなってしまう」ことがその理由で、レベル軌道に振って自然にドローが出るようなスイングを目指してきた。今は元々のダウンブロー軌道から、レベルかややアッパー軌道に推移しているという。

スイングの変化に伴い、ドライバーに求めるものも変わってきた。「今までは打ち出しを低くしてスピンが多い球を打っていました。今は弾道の変化もあって、打ち出しを上げ、スピンを減らして飛ばそうとしています」(キャロウェイツアー担当)

トリプルダイヤモンドの9.2度に落ち着いた(撮影/服部謙二郎)

その流れの中で、新作の「パラダイムAiスモーク」シリーズのドライバーを試した当初は、今まで使ってきた「トリプルダイヤ」と「トリプルダイヤMAX」の2つで迷っていた。「MAXのほうがやさしくて球が上がりますし、入射角が変わってきたので今回はMAXもアリという話でした。それでも打ち比べていくうちに、トリプルダイヤのほうが初速が1、2m/sは速いので、やっぱりそっちがいいとなりました」(同担当)と、最終的に「トリプルダイヤ」に落ち着いた。

フェードを打っていた時は3000rpm近くあったスピン量は2300rpmに落ち着き、「今までより5yd以上飛んでいます」(同担当)と平均飛距離も伸びた。打ち出しをつけるために、リアルロフトを8度台後半から9度台前半にしている。

バッグの中のさらなる変更点は、ウェッジの本数とロフトピッチが変わったこと。「48、54、60度」の3本体制から、「46、50、55、60度」の4本体制になり、ロフトピッチも狭まった。

代わりに3、4番を入れていた「APEX TCBアイアン」の3番を抜いた。「ロフトをもう一回見直そうという話になり、3、4番アイアンの飛距離差はあまりないのでここは1本でいいよねって。代わりに下を厚くできました。やっぱり飛ぶ選手なので、ウェッジのロフトピッチのバリエーションがあったほうが、寄せられる確率は増える」(同担当)との判断だ。なお、「APEX TCBアイアン」は新モデルにシフトしている。

新しいAPEX TCBアイアン(撮影/服部謙二郎)

パターもオデッセイ「ホワイトホットOGロッシーS」から「Ai-ONEロッシーS」に替わった。市販品よりも小ぶりで、河本が使用してきた「OGロッシーS」と近い大きさにリクエストしたプロトタイプ。ソール入っている「JR」の文字は、同ヘッドを愛用するジョン・ラーム(スペイン)のイニシャルと推測できる。市販の「Ai-ONEロッシー」には、白いサイトラインが入っているが、このプロトタイプはクラウンが無地の特注品だ。

Ai-ONE ロッシー S プロト。JRの文字が(撮影/服部謙二郎)

ボールも新しい「クロムツアー」にチェンジ。弾道を変え、クラブもガラッと替えて心機一転。2シーズンぶりの優勝に期待がかかる。

<河本力のクラブセッティング>

開幕戦に投入見込みのクラブセッティング(撮影/服部謙二郎)

ドライバー:キャロウェイ パラダイム Ai スモーク ◆◆◆(トリプルダイヤモンド)(9度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS BLACK(重さ60g台、硬さTX)

フェアウェイウッド:キャロウェイ パラダイム トリプルダイヤモンド T フェアウェイウッド(3HL16度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS BLACK(重さ80g台、硬さTX)

ユーティリティ:キャロウェイ X FORGED(18度)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX(6.5)

アイアン:キャロウェイ APEX TCB アイアン 2024(4番)、キャロウェイ APEX MB ツアーバージョン(5~9番)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX(7.0)

ウェッジ:キャロウェイ JAWS RAW(46、50、54度)、JAWS ウェッジ(60度)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX(7.0)

パター:オデッセイ Ai-ONE ROSSIE S プロトタイプ

ボール:キャロウェイ クロムツアー<2024年>

アイアンは変わらず(撮影/服部謙二郎)

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