トッテナムDFデイヴィス、ポステコグルー監督が浸透させた“アンジェ・ボール”を語る「ボール保持が目的じゃないんだ」

写真:トッテナムに長く在籍するデイヴィスがポステコグルー監督の手腕を語った

トッテナムに所属するウェールズ代表DFベン・デイヴィスが、アンジェ・ポステコグルー監督が立てる戦術である“アンジェ・ボール”について語った。アメリカメディア『ESPN』が伝えている。

今シーズンからトッテナムの指揮官に就任して以来、ポステコグルー監督は攻撃的なサッカーでサポーターを魅了している。昨年11月に行われたプレミアリーグ第11節のチェルシーとの試合では、2人の退場者を出しつつもハイラインを維持して攻撃的なサッカーを貫いた。

2014年に加入してからトッテナムで10シーズンを過ごすデイヴィスは、これまでジョゼ・モウリーニョ氏やアントニオ・コンテ氏など多数の監督のもとでプレーしてきた。だが、ポステコグルー監督はこれまで経験したなかでも異質だと、同選手は語った。

「みんな忘れてしまいがちだけど、アンジェ(・ポステコグルー)は半年でチームに哲学を浸透させたんだ。過去に僕が経験した監督たちは3年から4年、それ以上かけて1つの方針を作り上げ、それを選手たちに伝えていた。彼のアプローチはとてもめずらしいんだ」

そして、ポステコグルー監督が浸透させた“アンジェ・ボール”をデイヴィスはこう説明した。

「なるべくボールを保持しようとするけど、ボールを保持することを目的にするんじゃなくて、チャンスを作るためにボールを保持する。ポジションが固定されているのはGKとセンターバックだけだ。両サイドのウイングは、高くワイドにポジションを取ってプレーし、相手のサイドバックを押し込む。それ以外の選手は自由に動く」

「もちろん、サイドバックはどれだけ前進するか、どれだけのリスクを冒すか迷う試合もある。例えば、サイドバックがトップ下でプレーしたり、逆にトップ下のジェイムズ・マディソンが左サイドバックの位置まで下がったり。そういったプレーを常に求められる」

そして、リスクを把握したうえで、どれだけ自分たちのスタイルを貫けるかがカギであると続けた。

「選手たちみんなが勇気を持って、ただ自分たちのプレーをする勇気を持てば、チームとしてうまくいくんだ」

トッテナムは現在プレミアリーグ5位に立っており、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内である4位アストンヴィラとの勝ち点差は3ポイントだ。2021-22シーズン以来となるCL出場をかけて、落とせない試合が続く。

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