【群馬県】“つながる”クラフトビール「上州富岡ブリュワリー」

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富岡の素材をふんだんに使った、地産地消のクラフトビール

こちらのお店は「ぐんま地産地消推進店」の認定をもらっています。

そのため、富岡産の生姜やキウイを使ったビールなど、季節の素材を使った個性的なビールが並びます。地場の食材を使用し、地域全体を盛り上げたいという考えから、富岡市に近い地域の素材を無駄なく使うようにしているそうです。

たとえば、ゆずのビールは50Kgの皮と果汁を使用し、素材の味が前面にでるように工夫されています。どれを飲もうか迷ってしまいますが、瓶ビールでの販売もしているのでお家でも楽しむことができます。

クラフトビールで雇用創出

地場の素材を使ってオリジナルのビールを生み出しているのが、新井篤さん。実は薬剤師の資格をお持ちです。

そんな新井さんが醸造所を作るきっかけになったのは、2018年7月の西日本豪雨です。岡山県倉敷市の障がい者施設に付随するクラフトビール醸造所が洪水で被災し、障がい者の方が醸造所を守ろうと濁流の中を泳いで行ったというニュースを見たそうです。

もともと介護事業や障がい福祉施設を運営していた新井さん。クラフトビール造りが障がい者雇用につながることを知り、岡山の醸造所に弟子入りを志願しました。そして醸造の免許を取得し、2021年から富岡市でクラフトビールの製造を始めました。

「今年の梅ビールで使われている南高梅の農園では、障がい者の方が剪定された枝を集めてくださっている。障がい者の雇用が創出できるような仕組みを今後作っていきたい。」(新井さん)

将来は、ビールに使用する麦などの材料を生産する農家に障がい者を雇用してもらいたいと新井さんは考えています。そのために販路を拡大し、ビールを流通させることに挑戦中です。私たちがビールを楽しむことで、障がい者の方へ社会との繋がりをつくることができますね。

ビール作りは苦労の連続。研究しながら遊ぶ。

ビールをつくる時は苦労の連続だそう。

「発酵するはずなのに、しないこともしばしば。発酵の仕方はいつも同じではないので、悩みながら試行錯誤をしている。」(新井さん)

ここにあるビールは全て新井さんのオリジナル。飲みやすいビールを作るために、モルト・ホップ・酵母のバランスを大切にしています。ビールは“富岡でしか作れないもの”を目指して醸造。

「モルト・ホップ・酵母の量や種類を変え、いろいろ研究しながら遊んでいる。薬剤師だからこそ、衛生面はもちろんホップの計算や素材を活かすことができると思う。薬剤師の醸造家ってなかなかいないんじゃないかな(笑)」(新井さん)

薬剤師の経験を活かした緻密な計算から生まれるクラフトビールは、富岡市内の飲食店でも楽しめます。クラフトビールは時間をすこしおいた12、3度がおいしいそうです。お料理と一緒に楽しむのにぴったりではないでしょうか。「和采屋 源氏」さんではコース料理の食前酒として提供しているそうです。また、「はや味」さんでも楽しむことができます。お店に訪れた際は、ぜひ飲んでみてください。

ビールから“つながる”

現在お店を訪れる方は、観光客の方がほとんどだそう。新井さんは、ぜひ地元の方にも楽しんで欲しいと話します。

“クラフトビール”や“ブリュワリー”という言葉を知らない方も、一度飲んでいただければ、飲みやすさと魅力に気づくのではないでしょうか。

ビールを通じて地域とつながり、障がい者雇用にもつながる。訪れた人の日々の暮らしに彩りを添えるビールを楽しんでもらいたいです。

基本情報

住所:群馬県富岡市富岡1426-1

営業時間

平日:16:00〜20:00(11月〜3月は19:00)

土曜日:11:00〜21:00(11月〜3月は20:00)

日曜日・祝祭日:11:00〜18:00

オーダーストップは閉店30分前

定休日

毎週水曜日・木曜日

定休日が祝日の場合は営業します。翌日が休みとなります。

イベント及び仕込み等で臨時休業または営業時間の変更の可能性があります。

電話 0274-67-7266

HP: https://josyu-tomioka-brewery.com/

Instagram:josyu.tomioka.brewery

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