相葉雅紀、櫻井翔への“間接的”なメッセージ 言葉がなくても伝わる二人の信頼関係

嵐の相葉雅紀がパーソナリティを務めるラジオ『嵐・相葉雅紀のレコメン!アラシリミックス』(文化放送)。3月22日放送回では、相葉が櫻井翔に向けて、“間接的“にメッセージを届ける場面があった。

番組では今年1月8日から4月14日にかけて、東京・立川のPLAY!MUSEUMにて開催されている『櫻井翔 未来への言葉展 PLAYFUL!』に足を運んだというリスナーからのお便りが届く。そこには、相葉に直接聞きたいこと、そして櫻井に確認してほしいことの2点が寄せられていた。

まず相葉への質問は、グッズとして販売されている櫻井が手がけた絵本『すきのあいうえお』についてだった。櫻井が絵本の展示品と共に「メンバーは目を通しているはず。そしてプレゼントしたメンバーもいるが、いまだ感想はもらえず」というコメントを残していたことから、相葉が絵本に目を通したのか気になったというのだ。

「僕は、その展示会に行ってみましたよ。その絵本ブースで見ましたよ、見ました!」と、しっかりと会場に訪れていたことを明かした相葉。当然のように、メンバーの活動についてチェックしているのが相葉らしさをにじませる。

ところが、番組を共に進めている放送作家の“ちかさん”から「櫻井さんに感想は?」と尋ねられると、「いや……言ってないのかな?」と言葉を濁らせる。「言ってないっていうか、改めて? 絵本の感想を? 言う? 言おうか(笑)?」と、そもそも照れくさいのか、直接本人に感想を言うイメージがなかったようだ。「あのー、絵本のことなんだけどさ……」と絵本の感想を伝える場面を脳内でシミュレーションしてみる相葉だが、「“どうしたの急に”ってならない? 大丈夫、これ?」と、むしろ櫻井が困惑する展開を想像してしまい、思わず苦笑いしてしまう。

仲の良さで知られる嵐のメンバーだが、そこにはもはや言葉にしなくても伝わるという、家族のような関係性があるのではないだろうか。櫻井が「感想をもらえず」とボヤキのようなコメントをしていたのも、どこかでメンバーが展示を見てくれていることを確信している上でのネタのような感覚だったのではと思えてくる。

その感覚は相葉にもあるようで、リスナーから櫻井に確認してほしいこととして言われた“入場時に配られた緑のMと描かれたシール”の意図について「俺、それは知らないな」としながらも、「でも、緑でMなら雅紀でしょうね」と笑ってみせる。もし櫻井にその狙いがあったとしたらとても粋な演出であり、仮に偶然の出来事だったとしてもそれはそれで相葉がそう思っていたということが微笑ましく感じられる。直接言葉として伝えずとも、きっとわかり合えているはず。そんな余白を含んだ信頼関係を楽しんでいるのが、相葉と櫻井の関係性と言えるのではないだろうか。

とはいえ、番組では改めて絵本の感想を伝えるという展開に。「届いてほしいね、間接的にね」と、ラジオを通してなら照れずに言葉にすることができるという相葉。「すごくいい、なんかあったかくなるお話だったし。僕は絵のタッチとかも好きでしたね。すごく大人が見れる絵本って感じがして素敵でした」とまとめたが、果たしてこの感想は櫻井に届くだろうか。

ちなみに、『櫻井翔 未来への言葉展 SHO SAKURAI:WORDS FOR THE FUTURE』が2023年4月から5月にかけて東京・六本木ミュージアムで開催された際には、同番組6月23日回の放送開始早々に「俺さ、この間櫻井くんのさ、展示会行ってきてさ! めちゃくちゃおもしろかったっていうか、良かった!」と興奮気味に語っていたことを思い出す。

「櫻井くんが今まで描いてきたやつとか、それこそ戦争のお話とか、絵本? 絵本、なんかすごいよかったなー。ちょっと感動しちゃったな。なんかね、すごい良い時間。ラップも聞けて。すごいね、素敵な時間を過ごさせてもらった」と、絵本についての感想もしっかり触れていた。

とはいえ、櫻井は『DayDay.』(日本テレビ系)のインタビューで、相葉と食事をした際に「翔ちゃんの展示会、昨日行ってきたよ」と事後報告をされて驚いたと語っていたことから、もしかしたら絵本についてまでは言及していなかったのではないかと予想される。

ラジオではメンバーの誕生日を祝ったり、嵐の記念日について触れたりと、マメにグループ愛を発信してきた印象の相葉。一方で櫻井に対しては、その想いを電波を通して間接的に伝えることはあっても、本人にはあくまで事後報告などでサラッとしたものになってしまう。そんな2人らしい距離感もまた、嵐ならではの魅力なのだと再確認することができた。

(文=佐藤結衣)

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