実用性だけで「メガネ」を選んでいませんか? 実は、60代にとって、メガネは“アンチエイジング効果”が抜群に高いファッション小物といえます。ただし、「似合うメガネをかけるとより素敵に見えるが、無難なメガネは確実に老けて見える」と、グッドエイジスタイリストの花本幸枝氏は忠告します。花本氏の著書『今日からもっと自由に楽しく 60歳からの着こなし』より、60代を素敵に見せる「メガネ」の選び方を見ていきましょう。
メガネは「顔のアクセサリー」といっても過言ではない
メガネはおしゃれじゃないと思っていた私は、必要なとき以外は極力かけないようにしていました。それが今では、コーディネートの最後にメガネを選ぶほどの、ファッションアイテムになりました。
きっかけは、初めての遠近両用メガネです。
老眼が進んだので、近眼用のメガネだと手元がぼやけて見えません。メガネって、男性向けのイメージが強くて、女性らしいメガネを探しても、せいぜい赤いフレームくらいしかありませんよね。
ある日、たまたま入った小さなメガネ屋さんに、カラフルでいろんなデザインのフレームが並んでいました。お店の方にうかがうと、ほとんどがインポートもの。メガネを見るだけでワクワクしたのは、初めてです。「こんなメガネがほしかった!」と思いました。
いちばん驚いたのは、加齢でぼんやりしてきた顔が、メガネでいい感じに引き締まったことです。フレームのサイドがキュッと引き上がっていると、目の錯覚でリフトアップして見えます。
キレイなカラーのフレームは、まるでメイクのようにくすんだ顔を明るく見せてくれます。「メガネは、顔のアクセサリー?」と思うほど。それから、私のメガネ好きが始まりました。
自分に合ったメガネの選び方とは?
メガネ選びは、顔の形やサイズに応じたセオリーがありますが、それよりも大事なのは、「自分をどう見せたいか?」です。メガネはいちばん目立つところにかけますから、本人の印象を大きく変えます。キリッと見せたいとき、優しく見せたいとき、元気で楽しそうに見せたいときなど、イメージ通りに見せてくれるのがメガネです。
ところがメガネ初心者は、どうしても見慣れた無難なものを選んでしまいます。だからこそ、メガネは人に選んでもらいましょう!
私も最初のメガネは、お店の方に見立ててもらいました。何本も試したフレームは、見事に自分では選ばないものばかり。色々試しすぎて、どれが似合うのかさえわからなくなったので、結局おすすめのものに決めました。その時は、「もしかしたらこのメガネはかけないかもしれない……」と思うほど、私には違和感があったのは秘密です。
ところが、そのメガネをかけていると、たくさんの方が褒めてくださいます。今でこそ、自分で選べるようになりましたが、最初は、やはりメガネのプロに選んでもらうのをおすすめします。
メガネを選ぶときも、必ず全身が見える鏡で見てください。顔が映るだけの鏡だと、つい無難なものを選んでしまいがちです。メガネは、顔につけるアクセサリーです。おしゃれなメガネは、インパクトがあるものも多いですから、必ず、全身が映る鏡で、1.5メートル離れて見てください!
似合うメガネをかけると、より素敵に見えますが、無難なメガネは、確実に老けて見えます。その差たるや、10歳は違うでしょう。メガネひとつで、おしゃれ度を格段にアップできます!
[写真]メガネを選ぶときは必ず全身を鏡に映す出所:『今日からもっと自由に楽しく 60歳からの着こなし』(大和出版)
花本幸枝
グッドエイジスタイリスト