青森・八甲田「雪の回廊」貫通 壁の高さは平年並み ゴールドライン4月1日開通

わずかに残された雪を青森市側(手前)と十和田市側(奥)のロータリー車が吹き飛ばし貫通した八甲田・十和田ゴールドライン=28日午前10時2分、傘松峠付近

 冬季閉鎖されていた国道103号「八甲田・十和田ゴールドライン」の青森市酸ケ湯-十和田市谷地間(約8キロ)で28日、除雪作業が終了した。関係者約50人が傘松峠に集まり「雪の回廊」の貫通式が行われた。

 同日の県内は全域が高気圧に覆われ、八甲田周辺も午前中は雲一つない快晴となった。傘松峠付近では路上に長さ約10メートル分だけ雪が残され、午前10時過ぎには青森・十和田両側からロータリー車が雪を吹き飛ばしながら進行。無事に貫通すると除雪業者でつくる八甲田除雪隊と県関係者が「通り初め」を行い「八甲田除雪隊の歌」を合唱して作業終了を祝った。

 同隊青森側の作見晃一隊長によると、今季の回廊の高さは平均6メートル程度で、高い所では約7メートル。暖冬のため1、2月は平年より周辺の積雪が少なかったものの、3月中の降雪と気温低下により、平年並みの高さに仕上がったという。

 十和田側の村越将人隊長は「けがなく無事に終わったことが一番。暖冬でもきれいに仕上がった」、作見隊長は「観光客のため、なるべく白くて高い壁が作りたかった」と話した。

 八甲田・十和田ゴールドラインは4月1日午前9時に全面開通する予定。

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