那覇を走る次世代型路面電車 市長が整備計画の素案をまとめ公表【動画あり】

LRT計画の素案について会見する那覇市の知念覚市長=28日、那覇市役所

 那覇市の知念覚市長は28日の定例記者会見で、市内を東西・南北に走る次世代型路面電車(LRT)の整備計画の素案を公表した。5月からパブリックコメントを集める。路線バス事業者など関係機関と協議し、2026年度末までに計画を策定を目指す。計画が順調に進めば、2040年に東西ルートが開業する見通し。

 素案によると、ルートは、県庁北口(泉崎)~南部医療センター・こども医療センター(南風原町新川)付近の約5キロを19分で結ぶ東西路線本線、県庁北口~若狭海浜公園付近の約1キロを8分で結ぶ東西路線支線、真玉橋(古波蔵)付近~新都心の約5キロを17分で結ぶ南北路線の三つからなる。寄宮交差点付近は二つのルートが交差する交通拠点となる。

 専用のレールは4車線道路の中央を使い、おおむね500メートルおきに停留所を設ける。3両編成で全長は約30メートル。車体は低床式のバリアフリー対応とする。概算の建設額は800億円で、うち450億円を国費でまかなう。

 知念市長は「既存のバスやタクシー、モノレールと連携することで、人々の移動をよりスムーズに、さらに住みよいまちへと発展させていきたい」と語った。

 LRTは渋滞の影響を受けず定時運行できる利点がある。低床式車両で乗り降りもしやすい。国内外の都市圏で整備が進んでおり、国土交通省が自治体や事業者向けに補助メニューを提供している。

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