クマの目撃が相次いだ秋田市手形地区でクマを捕獲 専門家は市街地に生息する「アーバンベア」の増加を指摘

秋田朝日放送

クマの目撃情報が相次いで寄せられていた秋田市手形地区で27日クマが捕獲されました。専門家は市街地に生息する「アーバンベア」が増加していると指摘します。

警察によりますと、秋田市手形の秋田高校周辺では2024年に入ってから体長約50センチのクマの目撃情報が相次いで寄せられていました。

秋田市によりますと、クマは同一の個体とみられていて、27日午後4時半すぎに県と市の職員によって網で捕獲されたということです。

秋田市では1月から3月にかけてのクマの捕獲は過去5年間ありませんでしたが、2024年はこれが2件目だということです。

クマの生態に詳しい日本ツキノワグマ研究所の米田一彦さんは市街地に生息するアーバンベアの可能性が高いと指摘します。

米田一彦さん:「去年母グマと一緒に平地に出てきて、親グマが駆除されて子グマが街の近くに残った。それが今手形山あたりから出てきてこのあたりを歩いている。相当数が山に帰れないで子どもが残っている」

何かを口にしているような様子を見せていたクマ。春の市街地で何を食べているのでしょうか。

米田一彦さん:「一生懸命芽を探して歩いている。今の時期枯れ草の中で食べられる
フキか行者ニンニクか主にセリの仲間」

母グマから人を反撃する方法を教わっていないため人を襲う確率は低いそうですが強い力があり注意が必要です。

米田一彦さん:「顔まで飛び上がって顔に抱きつくとか人間に抱きついてかじって離れないというのはあるので侮ってはいけない。距離をとってやり過ごす、発見されないというのが大事だと思う」

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