学法石川・榊枝、スプリント優勝 高校選抜自転車、決定戦制す

男子スプリント予選で大会新記録の走りを見せた榊枝=北九州市(学法石川高提供)

 全国高校選抜自転車競技大会第3日は28日、北九州市の北九州メディアドームで行われた。県勢では、男子スプリント1―2位決定戦で榊枝天旺(てお)(学法石川2年)が優勝した。

 榊枝は26日の予選を10秒629の大会新記録でトップ通過した。27、28両日は決勝を勝ち進み、1対1の対戦形式で行われた1―2位決定戦で松久侑叶(岐阜・岐南工2年)に勝利した。

 壁破ったスパート

 「今まで2位ばかりだった。やっと優勝でき、自分の走りに自信が付いた」。全国大会で自身初となる頂点に輝いた榊枝天旺(てお)(学法石川2年)は充実感をにじませた。

 昨年夏の全国高校総体(インターハイ)の男子スプリントをはじめ、全国レベルの大会はこれまで準優勝止まりだった。「スピードと精神力を鍛えないと優勝できない」と自覚し、自転車でタイヤを引いて走る練習や同校OBと走る練習で脚力や駆け引きを磨いた。

 今大会ではその成果が出た。200メートルを走る予選では10秒629の大会新記録でトップ通過。1対1で行った1―2位決定戦では、先行する相手が速度を緩めた隙を見逃さずにスパートをかけて抜き去った。

 五輪で金メダリストになるという将来の目標に向け、大きな一歩となるタイトルをつかんだ。「駆け引きをさらに磨いてインターハイも優勝したい」と次の栄冠も貪欲に狙っていく。

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