世界最大級のモバイル関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス（MWC）2024」に出展したチャイナモバイルの展示ブース。（2024年2月26日撮影、バルセロナ＝新華社記者/高静）
【新華社北京3月29日】中国通信大手の中国移動（チャイナモバイル）がこのほど発表した2023年12月期決算は、売上高が前年比7.7％増の1兆93億元（1元＝約21円）で1兆元の大台を超え、うち主力の通信サービス収入は6.3％増の8635億元となり、伸び率は業界平均を上回った。純利益は5.0％増の1318億元と過去最高を更新した。
CHBN（個人市場、家庭市場、公的機関・法人市場、新興市場）向け事業はいずれもプラス成長となった。同社は発展の土台を持続的に固め、収入構造の最適化を続け、今後の持続可能な発展に向けて強固な基礎を築いてきた。
事業別の売上高は、個人向けが0.3％増の4902億元、家庭向けが13.1％増の1319億元、公的機関・法人向けが14.2％増の1921億元、動画配信サービスの咪咕視頻やクラウドゲームなどを含む新興市場向けは28.2％増の493億元だった。
23年末時点のモバイルサービスの契約数は1599万件純増の9億9100万件となり、うち第5世代移動通信システム（5G）パッケージプランの契約数は7億9500万件、1億8千万件の純増となった。携帯電話の1契約当たりの月間平均収入（ARPU）は0.6％増の49.3元だった。
23年の資本的支出は1803億元だった。うち5Gネットワーク向け投資は880億元となり、開通済みの5G基地局数は194万カ所を超えた。
研究開発費は58.7％増の287億元で、対売上高比率は2.8％となった。同社によると、5G、AICDE（人工知能〈AI〉、モノのインターネット〈IoT〉、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、エッジコンピューティング）などの分野への研究開発投資を引き続き拡大し、コアコンピタンスの確立を強化し、事業発展につなげた。5Gの機能を拡張させた「5G-Advanced（5G-A）」に関する国際基準60件の作成をけん引し、世界通信事業者の首位に立った。第6世代移動通信システム（6G）のイノベーション成果の数は世界通信大手のトップグループを維持している。
同社は24年の資本的支出が前年比4.0％減の約1730億元になるとの見通しを示し、開通済みの5G基地局数は年末までに235万カ所になるとした。
