中国通信業、1~2月の売上高は4.3%増

中国通信業、1~2月の売上高は4・3%増

高さ30メートル余りの通信塔に5G基地局を設置する作業員。(資料写真、上海=新華社配信)

 【新華社北京3月29日】中国工業情報化部はこのほど、1~2月の電気通信事業の売上高が前年同期比4.3%増の2923億元(1元=約21円)だったと発表した。前年の実質値に基づいて計算した電気通信事業総量は14.4%増となり、売上高・総量とも安定的に増加した。

 通信大手3社の中国移動通信(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、中国聯合網絡通信(チャイナユニコム)の固定ブロードバンド事業収入は6.7%増の440億6千万元で、通信事業収入全体の15.1%を占め、伸びを1.0ポイント押し上げた。モバイルデータ通信収入は1.6%減の1063億元と小幅に落ち込み、全体の36.4%を占めた。

 通信大手3社はIPテレビ(IPTV)やインターネットデータセンター、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、モノのインターネット(IoT)などの新興事業に積極的に取り組み、新興事業の収入が11.3%増の757億6千元と通信事業収入全体の25.9%を占め、伸びを2.8ポイント押し上げた。うちクラウドコンピューティングサービスの収入は17.3%増、ビッグデータは30.3%増、IoTは8.5%増だった。

 第5世代移動通信システム(5G)ユーザーの比率が5割に迫った。通信大手3社と中国国有放送・通信事業者の中国広播電視網絡集団の2月末時点の携帯電話契約数は前年末より240万9千件純増の17億4600万件だった。うち、5G契約数は2922万件純増の8億5100万件と全体の48.8%を占め、割合は2.2ポイント拡大した。

 携帯電話回線(セルラー)を利用するIoTデバイス数が急速に増加した。通信大手3社の2月末時点のセルラーIoTデバイス数は23億6400万台と前年末より3199万台純増し、モバイルインターネット接続端末数(携帯電話契約数とセルラーIoTデバイス数)全体の57.5%を占めた。IPTVユーザー数は緩やかに増加し、契約数は424万6千件純増の4億500万件だった。

 2月末時点の5G基地局数は前年末より13万2千カ所純増の350万9千カ所に上り、モバイル基地局全体に占める割合は0.7ポイント上昇の29.8%となった。京津冀地域(北京・天津・河北2市1省)と長江デルタ地域(上海・江蘇・浙江・安徽1市3省)は5G基地局の建設で全国をリードしており、基地局数はそれぞれ34万1千カ所(域内携帯電話基地局数の32.7%)、68万2千カ所(同31.4%)となった。

© 新華社