東海第2の安全対策工事 予定の9月完了目指す 原電社長

記者会見する日本原子力発電の村松衛社長=東京都千代田区

日本原子力発電(原電)の村松衛社長は29日、東京都内で記者会見し、9月に予定されている東海第2原発(茨城県東海村)の安全対策工事の完了時期について、改めて現行スケジュールを維持する考えを明らかにした。同工事は施工不備のため中断しており、工期の維持は「非常に厳しい状況」としつつも「目指すことには変わっていない」とした。

原電は東海第2の再稼働に向けた安全対策工事を行っているが、昨年6月に防潮堤工事で不備が判明し、関連工事を中断している。

村松社長は、工事再開に向けて原子力規制委員会の審査の途中であることを説明した上で「(9月完了の)基本的スタンスは維持している」と述べた。しかし見通しについては、1月の発言と同様に「非常に厳しい状況」との認識を改めて示した。東海第2の再稼働時期は「未定」とした。

また、原電は同日、4月1日付の人事を発表した。常務執行役員には、いずれも開発計画室担当の原口和靖氏(58)と吉田博氏(58)が就任する。

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