長崎・雲仙岳災害記念館 来春大規模リニューアル 火山内部をCGアニメで探索も

 雲仙・普賢岳噴火災害の記憶や教訓を伝える県の施設「雲仙岳災害記念館」(長崎県島原市平成町)の指定管理者を新年度から担当する「シダックス大新東(だいしんとう)ヒューマンサービス」(本社・東京)は29日までに、大規模リニューアルに取り組む方針を明らかにした。CG映像などで火山内部の探索を疑似体験する「プロジェクションマッピングルーム」(PMルーム)新設などが柱。来年1月から2カ月間休館して改修し、3月にお披露目する予定。
 PMルームは、同館1階に常設展として新設。溶岩ドームをイメージした部屋(最大39人収容)で、上空からダイブするかのようなドローン映像とともに、CGアニメで火山内部の様子を紹介する。常設展の「大噴火シアター」「島原大変劇場」などは、これまで通り継続する。
 このほか、子ども連れの誘客を目指し、常設展とは別に設置されている「こどもジオパーク」には、巨大な滑り台やバルーン遊具などを追加導入する。
 今年4月1日からの入場料は常設展が大人1050円、中高生740円、小学生530円。こどもジオパークは1人350円。年間パスポート(大人1400円、高校生以下は千円)は来場ごとに使えるワンドリンク券付きで、期間内であれば常設展とこどもジオパークに何回でも入場できる。
 シダックス広報は「噴火災害の記憶を後世につなげるとともに、新しい試みにもチャレンジし、愛される施設運営を目指したい」としている。4月1日からの1週間は、災害時などに使用できるホイッスルを先着順でプレゼントする。

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