墜落した陸自の同型ヘリ 4月1日から全面再開へ 沖縄・宮古島沖で事故

陸上自衛隊のUH60JAヘリコプター

 【東京】陸上自衛隊は29日、UH60JAヘリコプターの飛行を4月1日から全面的に再開すると発表した。宮古島沖で昨年4月に起きた同型機の墜落事故を受けて、陸自は飛行ルートを駐屯地内やその周辺に限定していた。今月29日までに、県や宮古島市など関係自治体に再開方針を説明した。

 陸自は14日、エンジン2基の出力が相次いで低下し、墜落したとの事故調査結果を公表。点検機会を増やし、両エンジンが停止した場合の対処手順を定めて周知するなどの再発防止策を徹底するとしていた。再発防止策に基づき、各部隊で教育訓練や機体点検などを実施。26日までに完了したという。

 事故機は昨年4月6日、宮古島を離陸した約10分後に墜落。乗っていた陸自幹部ら10人全員が死亡した。

 人員や物資の輸送などに使う多用途ヘリで、全国7カ所に計39機を配備。陸自那覇駐屯地の機体は、急患輸送の任務にも当たる。(東京報道部・新垣卓也)

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