岩手県内は4月から通常の医療体制 県、コロナ24時間相談維持へ

八幡平市立病院の感染症患者専用の診察室入り口。4月以降も感染対策のレベルは落とさず、通常診療の維持を図る=八幡平市大更

 新型コロナウイルス感染症に関する公費支援を国が今月末で終了することを受け、岩手県内は4月から通常の医療体制に移行する。医療機関に対する病床確保料がなくなるが、ひとたび感染流行が拡大すれば一般診療に影響が生じ、コロナ禍で収益が悪化した病院は難しいかじ取りを強いられる。感染症はゼロにならず、県は24時間の相談受け付け体制を維持する。

 一般患者と区別した感染症患者用の診療スペースがある八幡平市大更の市立病院。望月泉・統括院長(71)は「コロナは感染力が強く、今後も扱いは変えない」と対策に余念がない。

 4月以降の医療提供体制では、外来受診は県が対応医療機関を指定する現行の仕組みを取りやめ、一般の医療機関で広く対応する。症状に応じてかかりつけ医を受診してもらう。

 県は、有症者の相談や受診先を紹介する24時間体制の「いわて健康フォローアップセンター」を今月末で廃止する一方、4月から通常の窓口「県民医療相談センター」(019-629-9620)で平日午前9時~午後4時に応じる。新たに夜間・休日専用の「いわて発熱等相談センター」(0570-059-333)を開設。ワクチン接種後の副反応やコロナの後遺症の相談も受け付ける。

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