中国への投資は未来への投資 多国籍企業トップ

中国への投資は未来への投資 多国籍企業トップ

 24日、北京で開かれた中国発展ハイレベルフォーラム2024年年次総会の開幕式。(北京=新華社記者/李鑫)

 【新華社北京3月30日】中国発展ハイレベルフォーラムの2024年年次総会は25日、北京で2日間の日程を終え閉幕した。出席した多国籍企業のトップらは、総会で伝えられた中国の対外開放の新たな取り組みに関心を寄せると同時に、対中投資の新たなチャンスをより深く探った。

 フランス化粧品大手ロレアルのニコラ・イエロニムス最高経営責任者(CEO)は、中国への投資が「成長し、革新的で、より責任のある包摂的な未来」への投資であるとの見方を示した。

 多くの多国籍企業が会期中、中国への追加投資の新たな動きを見せた。米アップルは上海の応用研究実験室を拡大する方針を明らかにし、デンマーク製薬大手ノボノルディスクは、天津に約40億元(1元=約21円)を投資し、無菌製剤製造ラインの拡張に充てると発表した。

中国への投資は未来への投資 多国籍企業トップ

24日、中国発展ハイレベルフォーラム2024年年次総会の開幕式で登壇者のスピーチを聞くフォーラム出席者。(北京=新華社記者/李鑫)

 ドイツ素材大手のヘレウスグループはこのほど、中国の先進素材を手がけるスタートアップ1社への株式投資を完了した。ヤン・リナートCEO兼取締役会会長は「50年来、私たちは中国に根を下ろし、投資を拡大し続けている。ヘレウスは現在、中国で20の会社、3千人の社員を抱えている。年内に5カ所の新工場を着工または完成させる予定。テック企業として、私たちは中国で一貫して新たなチャンスを探っている」と表明した。

 商務部のデータによると、中国で今年1~2月に新設された外資系企業は前年同期比34.9%増加した。在中国欧州連合(EU)商工会議所の調査では、回答企業の59%が依然として中国を三大主要投資先の一つだと答えた。

中国への投資は未来への投資 多国籍企業トップ

24日、中国発展ハイレベルフォーラム2024年年次総会の会場で出席者と言葉を交わす米アップルのティム・クックCEO(中央)。(北京=新華社記者/李鑫)

 ドイツ自動車大手メルセデス・ベンツグループのオラ・ケレニウス会長は、中国は最大の新エネルギー車(NEV)市場であるほか、業界トップクラスの企業と成熟した新エネサプライチェーン(供給網)のイノベーションセンターも保有していると指摘。中国市場は引き続き成長し、業界イノベーションで主導的役割を発揮するに違いないと評価した。

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