地域農業振興に貢献 花巻市農委が農水大臣表彰

上田市長(左)に農林水産大臣表彰受賞を報告する(左2人目から)小田島会長、浅沼職務代理者、髙橋運営委員

 花巻市農業委員会(小田島新一会長)は、組織活動の中で農地利用最適化の推進に顕著な実績を挙げ、地域農業の振興に貢献したとして、2023年度農林水産大臣表彰を受賞した。小田島会長らが29日、市役所に上田東一市長を訪ね、受賞を報告した。

 市農委は、地域ごとの農業の将来像を示す「人・農地プラン」を法定化した地域計画の策定過程で、農地所有者から耕作面積や後継者の有無などを聴き取り、担い手と農地のマッチングなどにつなげた。農地中間管理事業の橋渡し役として各地区の委員が周知や相談に応じ、利用権設定面積の増加に結び付けた。

 また、組織の活性化を図るため農業委員24人のうち女性8人、農地利用最適化推進委員28人のうち女性2人を登用し、女性委員の登用率は33%と県内でも高い水準を維持。女性委員が中心となって遊休水田を畑に再生する「福耕農園」にも取り組み、農地利用の最適化に貢献したと評価された。

 受賞報告には小田島会長と浅沼英喜職務代理者、髙橋和子運営委員が訪問。

 小田島会長は「農業振興のために早い段階から農地中間管理事業に取り組んできたことが認められたと思う。市や農協の協力のおかげだと感謝している。農業は必要な産業。活動を通して農業者が所得を確保でき後継者が育つ産業に育て、集落の活性化につなげていきたい」と話していた。

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