「散歩後に部屋を走り回る」犬の気持ちは? 散歩に関する行動の心理

散歩後に部屋を走り回ったり、散歩中に地面の土に体をすりつけたり……。なぜなのか理由はわからないけど、楽しそうにしている犬の不思議な行動ってありますよね。
今回は散歩にまつわる行動の理由を、獣医師の増田宏司先生が解説!人の行動に置き換え、愛犬の気持ちを読み解きましょう。

散歩後に部屋中を走り回る

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

「楽しかった散歩の余韻を引きずっている」

散歩後に愛犬が部屋中を走り回るのは、興奮を発散したい気持ちの表れです。楽しかった散歩の余韻をまだ感じていたくて、体が自然に動き出しているのかも。人でたとえるなら、ライブ後の興奮が抜けないまま打ち上げに行き、楽しかったライブの感想を語りながら余韻に浸るような行動です。

地面に転がって土に体をすりつける

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

「魅力的な光景にテンションが上がっている」

土からはなんともかぐわしい、犬にはたまらないニオイがするようです。そんな土に体をすりつけるのは、目の前の魅力的な状況に気分が高揚し、かぐわしいニオイを全身で味わいたいという気持ちによるもの。人でいえば、ちょっといいホテルに泊まったときに、フカフカのベッドを見て思わずダイブしてしまうような行動でしょう。

おやつやおもちゃを土に埋めて隠す

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

「大切なものばかりではないけれど取られたくないと思っている」

犬はもらったものは取られたくない気持ちが強いので、好きなおやつやおもちゃでなくとも、土に埋めて隠すことがあります。いったん埋めておいて、あとで使おうと考えているのかもしれませんね。人でいえばペットボトルのキャップや拾った貝殻などを、親に捨てられないように宝箱へ入れて取っておくような行為といえるでしょう。

犬の散歩にまつわる不思議な行動を人に置き換えると共感しやすくなるでしょう。愛犬とさらに距離を縮めるためのヒントにしてみてくださいね。

お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2023年5月号『飼い主さんへの行動はまるで“推し活”!? あのフシギ行動の理由も! 犬のしぐさを人に置き換えたらよ~くわかった!』
文/宮田あゆみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※本記事では内容をわかりやすくするために、擬人化した表現を用いています。

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