宮藤官九郎、緑黄色社会、俵万智が制作した「Nコン2024」課題曲が発表。テーマは“チェンジ!”

NHK Eテレでは、4月6日に「『発表!Nコン2024課題曲』~第91回NHK全国学校音楽コンクールに向けて~」(午後4:30)を放送する。

全国の小・中・高校生を合唱で結ぶ「NHK全国学校音楽コンクール」(Nコン)は、昨年度は全国から1762校、 およそ4万7千人が参加した、日本最大規模の合唱コンクール。今年は10月12~14日に開催される。

第91回・2024年度の課題曲のテーマは「チェンジ!」。新たな“チェンジ”が待つ未来へ踏み出そうという願いを込められている。小学校の部課題曲「かわっただけだよ ヘンじゃない」は、監督や俳優としても活躍する、脚本家・宮藤官九郎が作詞を担当。また、中学校の部、課題曲「僕らはいきものだから」は、若い世代から圧倒的支持を集めるバンド・緑黄色社会が制作。高等学校の部課題曲「明日(あした)のノート」は、歌人の俵万智氏が作詞を手掛ける。

それぞれの制作者ならではの視点でテーマ「チェンジ!」を捉えた曲が誕生。番組では、課題曲の演奏を初披露するとともに、制作者たちが曲に込めた思いを紹介する。

宮藤は「僕は小学生の頃、“変わった子”でした。授業中うろうろしたり、大声出したり、先生にいたずらしたり、合唱コンクールでニヤニヤして叱られたり。僕が育った昭和の小学校と今とでは、いろいろ違うでしょうが、変わった子は今もいるはず。いなかったら少し寂しい。変わった子は変わった子なりに、自分がヘンだと言われることを気にしたり、人知れず落ち込んだりします。昨日まで楽しかったことが、今日はなんだか楽しくなかったり、日々の変化を敏感に感じて、悲しくなったりします。そんな、かつての僕のような変わった子を『変わっただけだよ、ヘンじゃない』と励ましてあげたくて、こんな歌詞を書きました。ヘンな子もヘンじゃない子も、元気に歌ってくれたらうれしいです。みんなの歌声、早く聞きたいです」と自身の子ども時代を振り返りながら、期待を寄せる。

緑黄色社会は「『にんげん』は生きていると、さまざまな変化を経験します。ひとくちに変化といっても、成長と感じる時もあれば、停滞や退化と感じる時も…。それでも、変わっていくのは、動いている、つまり、生きている、ということ。人生で経験する出来事のすべては、いつか宝になる。その宝を大切な友と分かち合うために、さまざまな変化に立ち向かっていってほしいです。この曲を歌うことで、自分が変わっていく『いきもの』であることを誇らしく思ってもらえますように」とメッセージを発信。

そして、俵氏は「10代の心は10代の肌をしている。むき出しで、なめらかで、傷つきやすく、だけど回復する力もある。嫌なことや思い通りにならないことも多いだろうけど、どんな経験にも意味はあって、いつかあなたの糧(かて)になる。皆さんより少し長く生きて、もう消えシミやらしわでいっぱいの、私からのエールとして書きました(そのシミが作詞の原動力!)。『明日のノート』には何を描いてもいい。立派じゃなくていいし、『いいね』なんかつかなくていい。だってそれは、世界でたった一つの、あなたのためのノートだから」と高校生たちへ向けて呼び掛けている。

© 株式会社東京ニュース通信社