「通信指令課」発足 福島県警・専任所属、初動捜査強化を図る

発足式に臨んだ課員ら

 県警は1日、県警本部で通信指令課の発足式を行った。社会が新型コロナウイルス禍前の状態に戻る中、昨年の110番受理件数は12万6672件と過去5年間で最多。これまでの総合運用指令課を通信指令課に変更し、通信指令のみの専任所属とすることで初動活動強化を図る。

 式には課員ら約30人が出席。若田英(たけし)本部長が「初動は警察の生命線。初動の成否は通信指令の中核を担う皆さんに懸かっている」と訓示。増子浩課長が「県民の安全・安心の確保に向け、課員一丸となって万全を期す」と決意表明した。

 総合運用指令課が扱っていた山岳遭難や水難事故、クマなどの業務は地域企画課に移される。

110番適正利用啓発 同課は110番通報の適正な利用を呼びかけている。昨年受理した110番のうち、いたずらや無応答、誤発信などの「非有効受理件数」は3割以上を占めた。

 グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマートフォンの緊急通報機能による誤発信が増えているという。緊急を要しない相談などについては警察相談専用電話「#9110」を利用してほしいとしている。

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