三陸鉄道開業40周年の節目、決意の入社 岩手県沿岸生まれの2人

「笑顔で接客し、三陸鉄道を盛り上げたい」と意気込む佐々木那奈さん(右)と坂本優女さん。開業から40年を迎えた三鉄の新戦力として一歩を踏み出した=1日、宮古市宮町

 2024年度がスタートした1日、開業から40年を迎えた三陸鉄道(石川義晃社長)に沿岸生まれの2人が入社した。宮古市出身の佐々木那奈さん(18)と、山田町出身の坂本優女(ゆめ)さん(18)。2人は幾度の災害を乗り越え、リアスの海岸を走る三鉄を「さらに盛り上げたい」と決意。古里振興の一翼を担う社会人として「出発進行」した。

 1日朝、陽光を浴びる宮古市栄町の本社。2人は緊張した面持ちで入社式に臨んだ。先輩と共に安全運行や地域貢献を誓う「社員行動指針」を唱和し、石川社長から辞令を受け取った。

 石川社長は「沿岸地域の発展の一端を担う誇りを持ち、会社の成長と、人間としての成長を一緒に目指していこう」と歓迎した。2人は午後、宮古駅で40周年記念列車の見送りに参加。今後、研修を経て同駅の駅務係として窓口や改札で業務に当たる。

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