運転士不足でバス減便の波 嘆く乗客…バス会社は…【長野】

新年度から路線バスの本数が減る地域が広がっています。乗客が不便さを訴える一方、バス会社は運転手不足に頭を抱えています。

上田市で路線バスを運行する千曲バスは1日から平日の夜を中心に4路線で20便以上を減らしました。

■路線バスで通勤
「帰りのバスが無い、朝はいいんだけど… 最後の(午後)7時台のバスに乗るのに一生懸命仕事終わらせて帰らないと」

バス通勤のメリットをこう話します。

■路線バスで通勤
「(車通勤は)駐車場代もかかるし、それだったら会社から電車バス代も出るから、乗れば、帰りも飲んで帰ってこれるし、いいことずくめ」

若い人からも…

■路線バスで通勤・新社会人
「本数が少ないと時間通りに職場にいけないこともあるのかなっていう不安もあります」
■学生
「僕まだ学生で免許持っていないので遠くに行くときは、すごい便利だなって思います」
減便の背景にあるのは「2024年問題」。今月から始まった、運転手の残業時間の上限規制です。

■上田バス・舟見哲也専務
「運転手さんにとっては非常に良い国の政策だと思うんですけど、運転手不足にさらに拍車がかかると」

上田バスは土曜日の運行本数を9路線で合わせて半数近くに。一日に必要な運転手が23人から16人ほどになりました。
一方でCO2排出削減のSDGsに取り組む企業が公共交通機関を使うよう促すなど、乗客が増えている路線もあります。

■上田バス・舟見哲也専務
「良い傾向だとは思っておりますが、いかんせん人手不足に伴う収支の悪化は避けて通れない問題となっています」

長野市でも巡回バス「ぐるりん号」がきのうから半数以下に減少。減便の波は止まりそうにありません。

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