千葉県柏市は４月から市民の悩み相談にＡＩが回答するチャットシステムの運用を始めました。ＡＩによる悩み相談を本格導入するのは、全国の自治体で初めての取り組みです。
柏市ではこれまで、電話や対面での相談窓口を設けていましたが、２０２３年８月から３か月間、ＡＩがチャットで悩み相談に答える実証実験を行いました。
その結果、相談件数は短い期間で２０００件を超え、これまでは少なかった若い世代からの相談が全体の７割を占めたことなどから本格導入に至ったということです。
例えばこのチャットに「春から就職したが慣れるか不安」と打ち込むと、すぐに相談者の気持ちに寄り添う言葉と質問が返ってきました。
市によりますと、このＡＩは公認心理師が監修しているほか、ＡＩには「共感」や「傾聴」の機能が備わっていて、相談者の話をよく聞いたうえで、アドバイスもできるということです。
市は今後、このシステムで受け付けた相談内容から、必要に応じて支援機関に繋げる仕組みづくりを進めたいとしていて、担当者は「電話での相談などにハードルを感じている人にも気軽に活用してもらいたい」と話しています。
