中国人科学者が「小惑星探査を強化、サンプルリターンに重点」と主張する理由

中国の科学者が小惑星探査を強化し、サンプルリターンミッションに重点を置くように主張していると、海外ニュースサイトのSpaceNewsが報じている

中国は、2025年5月の打ち上げが計画されているミッション「天問2号」(Tianwen-2)として、地球近傍天体「469219:Kamoʻoalewa」の探査を予定している。打ち上げから約2年半後に地球へと帰還する予定だ。小惑星からのサンプルリターンは中国にとって初めて。天問2号は彗星の探査も計画している。

中国宇宙科学誌の「Chinese Journal of Space Science(CJSS)」に掲載された論文によれば、中国の将来の小惑星探査ミッションは「低コストで高頻度のサンプルリターンミッションに焦点を当て、ミッション間の連携強化に重点を置くべきだ」と主張している。

同論文は中国の月探査ミッションの成果や計画と比較して、小惑星探査の進歩はまだ初期段階にあると主張している。小惑星探査は太陽系や生命の起源を解明につながる。同時に、小惑星探査は将来の宇宙資源や防衛戦略につながる可能性も秘めている。

中国は、月の裏側からのサンプルリターンミッション「嫦娥6号」を5月にも打ち上げるとみられている。

(出典:CNSA)

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