小田原は春が旬…ブリ豊漁4500匹に笑顔 かつて日本有数の漁場

小田原漁港で水揚げされた約4500匹のブリ=2日、小田原市早川

 小田原の海に春を告げるブリや若魚のワラサ計約4500匹が2日、小田原漁港(神奈川県小田原市早川)に水揚げされた。近年は漁獲量が低迷している小田原のブリだが、1日の水揚げ量としては2020年(7千匹)以来の「大漁」となった。

 ブリは小田原西部の米神漁場や石橋漁場に設置した定置網から揚がった。体長約90センチ、約7キロまで成長したブリやブリの成長途中に当たるワラサ計27トンが午前4時ごろに大漁旗を掲げた漁船で運ばれ、大型コンテナに2メートル以上の高さに山積みされた。

 「寒ブリ」で知られる日本海側とは異なり、小田原のブリは脂がのる3、4月がシーズン。昭和初期には日本有数の漁場だったが、1970年代からは水揚げ量が減少傾向となり、昨シーズンは1日平均千匹程度だったという。

 市漁業協同組合の込山豊志さん(42)は「20年以上漁師をしてここまでの豊漁は数回程度。ブリも昔は取れていたので運がよかった」と笑顔だった。

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