「あなたの年金、いくらなら満足?」&バブル時代の“今じゃあり得ない”最強エピソード【シニア世代の実態】

(※写真はイメージです/PIXTA)

みんなが実際にもらっている年金額を一斉調査! 月の支出や貯蓄額、現役時代の年収まで気になる懐事情について独自のアンケートを実施しました。さらにバブル時代の最強エピソードについてもご回答いただいたところ、現代では考えられない、強烈なエピソードが続々登場! 今回はアンケート回答者のなかから厳選した7名の調査結果をご紹介します。

“納得感”を得られる「年金額」はどれくらいなのか

登場人物
・ゆめこさん(以下、ゆ)……大正時代からタイムスリップしてきた26歳女性。なぜか、現代社会にめちゃくちゃ詳しい。

・ワイ(以下、ワ)……ゆめこさんの白い飼い犬。お菓子好き。ミーハー。

ゆ:は〜い、ゆめこです。

「年金や老後資金が足りない!」という声をよく耳にしますが、一体いくらほど手にすれば「納得感」を感じることができるのでしょうか?

ワ:ライフスタイルによって違いそうだね!

ゆ:そこで今回は「シニア世代7人のリアルな本音『年金額いくらもらったら満足!?』」というテーマでお送りします。さらに、バブル時代を経験した世代ならではの、バブリーなエピソードも聞いてみました。当時の衝撃の金銭感覚を一緒にのぞき見しましょう。

ワ:気になる人は最後まで見てね!

※リサーチ結果は当chの独自の調査結果になります。

アンケート内容

実施したアンケートの質問事項は以下の9項目です。

※ 年齢・居住地等の質問を除く。

  • 家族構成
  • 貯蓄額
  • 現役時代の職業
  • 現役時代の年収
  • 老齢年金(月額)
  • 今貰っている年金額に関して
  • そう感じる理由(十分と感じている方には「十分と感じる理由」を、足りないと感じている方には「いくらもらえれば満足か」および「その金額を設定した根拠」についても、それぞれご回答いただきました)
  • バブル時代の派手なお金の使い方
  • バブル時代の最強エピソード

1人目:岡山県在住Aさん(69歳・男性)のパターン

家族構成

単身世帯

貯蓄額

1,600万円

現役時代の職業

会社員(正社員)。小売業界に22歳から65歳まで勤務。

現役時代の年収

400万円前後。今は、働いていません。

年金(月額)

総額(月額)は、8万円。

今もらっている年金額に関して

十分と感じる

なぜその金額で十分だと感じますか?

慎ましく生活するにはこれで過不足がないから

バブル時代の派手なお金の使い方

一気に30万円分の宝くじを買ったこと

バブル時代の最強エピソード

とあるカラオケルームのことです。本物の高級車を水に沈めたという遊び心たっぷりの、大きめの浴場がオプションでありました。今時代だと金銭的、倫理観的にありえないと思います。特に意味はなく、装飾などにお金をかけるお店が数多くあったのが、当時の都会の特徴でした。

■ゆめこさんのコメント

ゆ:年金額は少なめですが、その分1,600万円の貯蓄があり、フォローできていますね。

バブル期には派手なお金の使い方をしたこともあったとは! 「年金8万円は慎ましく生活するには十分」と考える現在の堅実なお人柄とは別人のようです。貯蓄額の多さは独身であることも要因でしょう。

2人目:埼玉県在住Bさん(61歳・女性)のパターン

家族構成

旦那と二人

貯蓄額

2,000万

現役時代の職業

スーパーの店員(パート)を30年間

現役時代の年収

だいたい280万くらい。60歳を過ぎたら働きたくなかったので今は働いてません。

年金の総額(月額)

4万9,000円

今もらっている年金額に関して

足りないと感じる

いくらもらえたら満足ですか?

10万円

なぜそれらの差額分が足りないと感じますか?

今は電気代など、すべてが高いからです

バブル時代の派手なお金の使い方

ランチで1万円で使うことが当たり前だったのがバブル時代です

バブル時代の最強エピソード

職場のみんなと温泉宿を貸し切って旅行するのが当たり前だった

■ゆめこさん・ワイのコメント

ゆ:Bさんはシニア世帯によく見られる、正社員の夫と非正規雇用の妻の組み合わせかもしれません。夫婦どちらかが非正規雇用の場合、パートの年収を130万円以内におさえて旦那さんの扶養から外れないようにするか、できる限り稼ぐか悩みどころですよね。Bさんは後者の、できる限り稼ぐ道を選んだようですね

ワ:「60歳を過ぎたら働きたくない」というコメントがかえって、頑張って働いてきたた現役時代を彷彿とさせるね

ゆ:非正規雇用のため年金額は少なめですが、貯蓄額の2,000万が心強いですね

ワ:さすが共働き!

3人目:富山県在住Cさん(76歳・男性)のパターン

家族構成

2人世帯(本人、配偶者)

貯蓄額

500万円

現役時代の職業

正社員で37年、嘱託で5年、65歳で退職しました

現役時代の年収

400万~600万円ほど。今は働いておらず、年金で、ぎりぎりの生活をしている。

年金の総額(月額)

17万円

今もらっている年金額に関して…

足りないと感じる

いくらもらえたら満足ですか?

25万円

なぜそれらの差額分が足りないと感じますか?

生活費がぎりぎりで、友人と十分に交際できない

バブル景気時代の派手なお金の使い方

平日は仕事が終わると、同僚とよくお酒を飲みに行った。休日はしばしばゴルフや海釣りなどに出かけた

バブル時代の最強のエピソード

高級なバーやキャバレーをはしごして、ママさんと遊んだ

■ゆめこさん・ワイのコメント

ゆ:60歳の定年退職後も5年間現役を続行し、その期間も年金のための保険料を納めているため、頼もしい年金額をもらっていますね

ワ:でもCさんは「生活はぎりぎり」と嘆いているね……

ゆ:バブル時代に豪勢な遊びもしていたようなので、当時の金銭感覚をひきずっているかもしれません。浪費家のうえ貯蓄額が500万円と心許ないため、65歳まで働いたのは正解でしたね

ワ:シニア世代になってから生活水準を下げるのはつらいから、何歳まで働けば「老後に生活レベルを下げずに済むか?」というのは重要なポイントだね

ゆ:その通りです。Cさんのように労働期間を延長すると、年金額アップのみならず、貯蓄額アップも見込めます。老後資金に大きな差がつくので「何歳まで働くか?」はしっかり検討したいところです

4人目:宮城県在住Dさん(75歳・男性)のパターン

家族構成

私、配偶者:妻、子ども2人

貯蓄額

300万円

現役時代の職業

正社員として42年勤務し、60歳で定年退職

現役時代の大体の年収

350万円程度。今、働いていません

年金の総額(月額)

16万円

今もらっている年金額に関して…

足りないと感じる

いくらもらえたら満足ですか?

妻と合わせて25万円程度

なぜそれらの差額分が足りないと感じますか?

物価上昇のあおりを受けて支出が収入を上回り、赤字に転落する時期が間もなくやってくることが目に見えているから

バブル景気時代の派手なお金の使い方

1か月に2回以上外食していた。会社仲間と月1回ペースで飲み会をしていた

バブル時代の最強のエピソード

独身時代、ボーナスをポケットに入れて友だちと繁華街に飲みに行き、翌日財布をチェックしたら無一文に

■ゆめこさん・ワイのコメント

ゆ:年金16万円は決して少なくありませんが、家族4人で暮らしていることを考えると苦しいでしょう。現役時代に年収350万円で子ども2人を育てあげたとは、アッパレです。Dさん一家の慎ましい生活が目に浮かびます。

ワ:月1回の飲み会が贅沢とは、きっと節制してきたんだろうね。

ゆ:Dさんは75歳ですが、男性の平均寿命は81歳、女性は88歳です。夫婦2人で平均寿命以上に長生きした場合を考えると、老後資金に不安を覚えるでしょう。

ワ:ポケットに入れたボーナスを落とした話は、バブルとは関係ないね!

ゆ:そうですね。それはただのうっかり者です。

5人目:東京都在住Eさん(62歳・女性)のパターン

家族構成

夫と2人

貯蓄額

2,000万円

現役時代の職業

理学療法士(正規雇用)として病院に30年間勤務

現役時代の年収

500万円。今は働いていません

年金の総額(月額)

15万円

今もらっている年金額に関して

足りないと感じる

いくらもらったら満足ですか?

30万円

なぜそれらの差額分が足りないと感じますか?

生活するのに精いっぱい。日常的に自由に使えるお金がほとんどないから

バブル景気時代の派手なお金の使い方

コートに50万円かけた

バブル時代の最強のエピソード

部屋を貸し切って、一晩で50万円使った事がありました

■ゆめこさん・ワイのコメント

ワ:Eさんは年金15万円で「生活ぎりぎり」と感じているんだね

ゆ:先ほどのCさんは年金17万、Dさんは16万で同じく「年金での生活はぎりぎり」と回答していましたね

政府調査によると「65歳以上の単身無職世帯の支出」は、2022年のデータで平均14万3,000円です。ですから受給額が15万前後の方は、「生活ぎりぎり」と感じる方が多いのでしょう。Eさんは単身者ではありませんが、旦那さんの年金収入が分からないのでこちらのデータを参照いたしました。

ワ:受給額約15万円が「年金だけでなんとか生活できるけど、余裕はない」というラインなんだね!!

ゆ:Eさんは理学療法士です。手に職をもっていたこと、(恐らく)旦那さんと共働きであったことが功を奏し、見事に貯蓄額2,000万円を達成しています。旦那さんが正規雇用だと仮定すると、世帯収入も高かったのでしょう。

ワ:バブル期の派手なお金の使い方からも、世帯収入の高さがうかがえるね!!

6人目:愛媛県在住Fさん(66歳・男性)のパターン

家族構成

わたしと妻と子ども1人、3人家族

貯蓄額

200万円くらい

現役時代の職業

保険代理店に22年間、正社員として勤務。65歳で退職

現役時代の年収

300万円くらい。今は働いていません

年金の総額(月額)

6万5,000円くらい

今もらっている年金額に関して…

十分と感じる

なぜその金額で十分だと感じますか?

何とか節約してギリギリ生活できているので、これ以上は望まない

バブル景気時代の派手なお金の使い方

ときどきスナックにも行っていたのが、今となってはもったいない使い方をしていたなあと思う

バブル時代の最強のエピソード

当時、都心部では土地の価格が高騰していて1坪1,000万円などはざら。土地をもっている人はみんな相続対策としてマンション建設や賃貸物件を銀行から借りたお金で建築していた

銀行も担保となる土地代が上昇していたので、バンバン貸していた

■ゆめこさん・ワイのコメント

ワ:正社員で年収300万円とは厳しい会社だったんだね

ゆ:65歳で退職するまで、22年間同じ保険会社に勤めていたようなので、もしかしたら33歳まで非正規雇用だったのかもしれません。年金額が少なめなのも、納めていた保険料が少ないだけでなく、そもそも保険料を納めていなかった期間が存在している可能性があります。保険料の納付期間は年金額への影響が大きいので、皆さんも注意しましょう

ワ:低所得のなか子どもを1人育てて、Fさん頑張ったんだね

ゆ:年金について「これ以上は望まない」という言葉から、バブルを横目に地に足をつけて生きてきた頼もしさを感じますね

7人目:岡山県在住Gさん(71歳・男性)のパターン

家族構成

本人、配偶者

貯蓄額

1,500万円

現役時代の職業

正社員として情報通信会社に44年勤務、62歳で退職

現役時代の年収

500万円程度。今は年金生活で、働いていません

年金の総額(月額)

16万円くらいです

今のもらっている年金額に関して…

十分と感じる

なぜその金額分で十分だと感じますか?

贅沢は出来ませんが何とか生活できているので

バブル景気時代の派手なお金の使い方

年2回のボーナス支給時に、毎回何かしらの家電を購入していたと記憶しています

バブル時代の最強のエピソード

毎年のように同僚、友人と旅行に行っていました

■ゆめこさん・ワイのコメント

ゆ:年金額が前述のシニア世帯の平均支出額を、1万7,000円超えています。「年金は今の額で十分」というコメントも頷けますね。「新卒で入社した会社を定年まで勤めあげる」という当時の王道ともいえる人生を送ると、贅沢をしなければ年金だけで生活していけるという事例ですね。

ワ:家電何買ってたんだろうね~

ゆ:バブル期といえば、ショルダーバックのように大きいサイズの携帯電話1号機が発売されました。バブル期の終焉とともにポケベルブームが到来しました。

ワ:おおー

まとめ

ゆ:いかがでしたでしょうか。「年金はいくらもらえれば満足か??」の問いに答えが出たように思います。「贅沢はできなくとも、日常生活をまかなえる程度の年金額がもらえれば満足」と感じる方が多いようです。

まだ年金受給が始まっていない人で、年金の想定額が月の支出額以下になることが想定される場合、事前に不足分をどう補うか対策を練ることが重要です。たとえば定年退職後も働く、民間の個人年金に加入する、資産運用を行う、節約するなど、できそうなことをひとつひとつ検討してみしましょう。

バブルの恩恵を受けた人、受けなかった人、それぞれです。ですが自分が何歳まで生きるか分からないことは、誰しもが共通です。今回の年金アンケートから刺激を受けた方も多いのではないでしょうか。ぜひ参考にしてくださいね。

<ゆめこさんの部屋>

ゆ:日本もアメリカも、景気がいいと大型犬が人気になるのよ

ワ:なんでー?

ゆ:大型犬は飼育代がかかるから、「私は懐が潤っていますよ」っていう経済力のアピールになることが要因のひとつみたい

ワ:へ~。でもゆめこさんは賢くてやさしいワイを飼ってるから、バブル期に大型犬を飼ってる人より、鼻が高いね!

ゆ:おめでたい子……

【アンケート第3弾】シニア世代7人のリアルな本音「年金額いくらもらったら満足!?」&バブル時代の今じゃあり得ない最強のエピソードも調査【老後の生活】

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