1位指名に注目が集まるベアーズのHCエバーフラス、9位指名の持つ可能性にも大きく期待

シカゴ・ベアーズのヘッドコーチ(HC)マット・エバーフラス【AP Photo/Kamil Krzaczynski】

シカゴ・ベアーズを取り巻く話題の中心は、チームが南カリフォルニア大学(USC)のクオーターバック(QB)ケイレブ・ウィリアムズを2024年NFLドラフトで1位指名し、新たな時代をスタートさせようとしていることだ。

一方で、ベアーズはトップ10の指名権をもう1つ持っており、フットボール界がそれを見過ごすわけにはいかない。当然、ヘッドコーチ(HC)マット・エバーフラスにそのつもりはないようだ。

「9位の指名権があることはかなり好都合だ」とエバーフラスHCは最近にチームの公式サイトで語っている。

「トップ選手を手に入れることができる。この指名権で必ず才能ある選手を獲得できるだろう。フリーエージェンシーの結果によってわれわれは柔軟に動くことができ、納得のいく、最高の選手を指名できる」

このオフシーズンにベアーズは積極的に動き回り、主要な弱点を補うために選手を追加した。その1人であるワイドレシーバー(WR)キーナン・アレンは、ベアーズの次季クオーバックのためにルートを走る準備ができている。また、ランニングバック(RB)デビッド・モンゴメリー、あるいはもっと正確に言えば、ジョーダン・ハワード以来の注目バックとしてディアンドレ・スイフトもチームに加わっている。

ベアーズは2023年シーズンの後半にディフェンスで快進撃を見せ、急成長をとげたコーナーバック(CB)ジェイロン・ジョンソンと再契約しており、2024年にはさらなる高みを目指す態勢が整ったように見える。エバーフラスHCが2023年に職を失いかけたことを考えれば、もはやそうする他ないだろう。

このような新たな見通しがあるからこそ、ベアーズは9位指名で獲得可能な最高の選手を選び、チームの重要な役割に起用するという構想を描ける。今年のドラフトは多くのポジションで選手層が厚い。クオーターバックも後継者候補がめじろ押しで、有望株と目される選手の指名順が通常よりかなり下がる可能性もあり、ベアーズにとってはまさに理想的なドラフトと言えよう。

ここ数年、このような状況に恵まれなかったベアーズがウィリアムズを1位指名することはほぼ確実だが、それ以上に収穫のあるドラフトになりそうだ。

時間が経てば分かることだが、今年はフランチャイズの針路を変えるオフシーズンになるかもしれない。

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