北山宏光、“一度に2回吐ける”玉城ティナの吐血テクを激賞 「セルフ血しぶきもけっこう得意」

4月5日よりテレビ東京系で放送がスタートするドラマ24『君が獣になる前に』の制作発表記者会見が4月3日に都内で行われ、北山宏光、玉城ティナ、鳴海唯、深水元基、高橋光臣が登壇し、ドラマの見どころを語った。

『ただ離婚してないだけ』(テレビ東京系)のチームが再集結した本作。約3年ぶりのテレ東主演ドラマで北山が演じるのは、主人公で葬儀屋の神崎一。「ヤンマガ(『週刊ヤングマガジン』)を20年くらい愛読していて、原作を初めて読んだとき『なんておもしろいんだ』と思ったので、自分が演じることになったのがとても感慨深くて、ご縁に感謝しました」と作品との出会いを紹介した。

人間の暗部をとことん抉る今作で、玉城は史上最悪の毒ガステロを起こすヒロイン希堂琴音を演じる。「原作を読んで、彼女がどうしてテロを起こしたかに心を打たれてしまって、ドラマでどう役作りができるか非常に考えました。今までで一番撮影入りの前にドキドキしました。琴音をきちんと描けていないと成立しない作品なので、真剣に取り組ませていただいています」と語った。

実業家・大久保玄奘役の高橋が「チーム全体が相当なカロリーで挑んでいる」と評する今作について、北山が「あと1カ月で数キロ絞る覚悟。きっと追い込まれるんじゃないかな。追い込まれるときの表情もあると思うので」と予想すると、『ただ離婚してないだけ』で北山と共演した深水は「当時も追い込まれる役で(役作りで)けっこうやせた」と二人でげっそりしたと証言。北山も「撮影の合間に深水さんが弁当を食べていると安心する」と自虐気味に振り返った。

撮影中のエピソードで北山が挙げたのは、玉城の吐血。「ティナちゃんの吐血がめちゃめちゃ上手いんです。血のりを2回に分けて吐けるんです。口に含んでいるのをバレないようにやらなくてはいけないのに、2回に分けるのはすごい」と激賞すると、玉城は「セルフ血しぶきもけっこう得意です。違う作品で、カメラの横で自分で血しぶきをかけることがあって、血のり関係はこの作品でもめちゃできるなと思って」と打ち明けて、共演者を驚かせた。深水によると、監督の安里麻里は「血が出てくると落ち着くんだよね」と話していたとのことで、「監督も喜んでいると思います」と補足していた。

琴音と親しい女優の宮ノ森真由を演じる鳴海は、自身の役柄について「本当に俳優かと思うくらい探偵のような動きを常にしていて、誰かに見つかったり、追いかけられて一日中走ったりしています」と体を動かすシーンが多いという。

高橋は「初日に北山さんとお会いしたときに、おはようございますって言ったら、『誕生日プレゼントです。おめでとうございます』って言われて、それで気持ちを持っていかれた」と胸を鷲掴みにされたそう。北山が「スタッフさんも誕生日の方が多くて」と明かすと、高橋は「私だけじゃなかったんですね」と残念がった。

記者からの質問で、獣になってしまう瞬間を尋ねられ、悩んだ末に全員が一致したのは深夜のラーメン。北山は「食欲ってなんで夜中に来るんだろうね。ドラマ(の撮影)中は抑えなきゃいけないから、日々獣性と戦っています」と心情を代弁した。貪欲になってしまうものはサウナで、「仕事が終わった後にサウナに行きたい欲を止められないときが多いですね。週に5回くらい行ったりしてるかも。撮影中もあとワンシーンちょっと早く終わったら寄って帰りたいなとか。サウナでセリフを覚えたり、一人で向き合える時間」と話した。

過去にタイムリープするストーリーにちなんで、タイムリープしてやりたいことを聞かれると、鳴海は「恐竜が生きていた時代に行ってみたい」と即答。「ニューヨークの恐竜博物館に一人で行く」くらい恐竜好きの鳴海は「ティラノサウルスが戦っているのを安全が確保された上で見たい」と願望を明かした。高橋は「過去に5回ほど同じ人に告白してダメだったことがあるので、ほぼストーカーですが、タイムリープしてやり直せるなら、もう1回行ってもいいんじゃないか」と言って、女性陣を引かせていた。

最後に、北山が「タイムリープやサスペンスに目が行きがちですが、結局は人の物語で、心に持っている獣性に蓋をして生きている僕たちが、蓋を開けたときにどうなってしまうかが見どころです。ぜひ最後までご覧ください」と呼びかけて締めくくった。

(取材・文=石河コウヘイ)

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