ルカ、フロック、ククル…歴代『映画ドラえもん』でファンの心をつかんだ「イケメンゲストキャラ」たち

3月1日公開の最新映画『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2024

2024年3月1日に公開された劇場版アニメ『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』の興行収入が31億円を突破。観客動員数は約259万人を超える大ヒットを記録している。

同作は人気アニメ『ドラえもん』の劇場版アニメ43作目となる作品。「音楽」をテーマに、惑星ムシーカ出身で「ファーレの殿堂」に住む謎の少女・ミッカと彼女をお世話をするロボット・チャペックに出会ったのび太たちが、エネルギー不足の「ファーレの殿堂」を復活させるために音楽(ファーレ)を極めるという内容になっている。

今回のミッカのように、『映画ドラえもん』ではのび太たちと冒険をする主役級のゲストが毎作品登場する。『映画ドラえもん のび太の恐竜』のピー助をはじめとする動物タイプのキャラや、『映画ドラえもん のび太と鉄人兵団』のリルルのような女性キャラ、そしてそのままレギュラーキャラになってほしいようなイケメンキャラが登場する劇場用作品もあった。

そこで今回は、歴代『映画ドラえもん』から、熱いファンが多い「イケメンゲストキャラ」を紹介したい。

■『映画ドラえもん』名作に名ゲストキャラあり

まずは2019年に公開された『映画ドラえもん のび太の月面探査記』。同作のゲストキャラである、ふしぎな転校生少年・月野ルカがあまりにイケメンだと人気が高い。

色素の薄い髪にクールでミステリアスな雰囲気を醸し出す彼は、普段はスタジャンを羽織った短パン姿の少年。だが、実は帽子の下にはウサギのような耳が生えており、その本性はゴダール博士によって作られた人工生命体・エスパルで、超能力「エーテル」を操ることができる。のび太たちは、ある日突然あらわれた宇宙船にさらわれたルカを助けるため、地球を発つことになる。

ルカはクールな見た目に反した年相応のかわいらしさを持ったキャラで、エンディングでは成長した姿が描かれており、そのギャップが多くのファンを魅了した。心温まる脚本は『かがみの孤城』や『鍵のない夢を見る』で知られる小説家・辻村深月氏によるもの。

その前年に公開となった2018年公開の『映画ドラえもん のび太の宝島』のフロックも人気の高いゲストキャラだ。

同作は、タイトル通りのび太たちが宝島を探し、そこに眠る財宝に隠された秘密を探して冒険する物語。その財宝の鍵を握るのが、金髪の短い髪に活発そうな見た目のフロックだ。

彼は機械に強く、海賊船の船長である父親キャプテン・シルバーとのラストバトルは壮絶な知能戦となる。本当は家族が大好きというツンデレっぽい性格も、女性ファンに人気のポイントだろう。

■リメイク版でキャラが大きく変わった「ククル」

続いては2016年公開の『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』に登場する、原始人の少年・ククル。ククルは現代の日本にタイムスリップしてしまい、そこでのび太たちと出会い、友だちになる。表情豊かでキラキラした大きな瞳がまさにイケメンなククルだが、1989年に公開された『映画ドラえもん のび太の日本誕生』では、イケメンタイプではなく野性味あふれる少年だった。

『新・のび太の日本誕生』で彼のビジュアルを見たときに、あまりの変わりように驚いた人は多いだろう。また、作中での彼の涙には「泣けた」という声も多い。

最後は2013年公開の『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』よりクルト・ハルトマン。

彼はあらゆるひみつ道具が展示されている未来の博物館「ひみつ道具博物館」のガイドで、作る道具はへっぽこなものばかりでいつも館長を困らせている。いかにも未来ふうな衣装の似合う明るく心優しい少年だが、物語が進むとあっと驚く展開に……。愛すべきゲストキャラのまさかの正体に驚いた人も多いのではないだろうか。物語の意外性という意味では、彼がナンバーワンだろう。

『映画ドラえもん』では、このほかにも個性的で魅力あふれる“イケメンキャラ”は多く、『映画ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』のイチや、『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境〜ペコと5人の探検隊〜』のペコも人気だ。そんなゲストキャラの存在も『映画ドラえもん』の醍醐味なのだ。

© 株式会社双葉社