オフィスに「集中ブース」や気分転換の仕掛けを提案 広島の中電工業がリフォーム事業に参入

中電工業が本社内に設けたカフェ風のブース。観葉植物を並べ、くつろげる雰囲気にした

 塗装・建築工事の中電工業(広島市南区)は、オフィスのリフォーム事業に乗り出す。社員の固定席をなくすフリーアドレス制を提案するなど、働きやすい職場づくりを後押しする。カフェのように改装した本社オフィスを公開し、ショールームとしてPRする。

 中電工業は昨年12月、本社2、4階の改装を終えた。社員が業務の内容や気分に合わせて作業場所を選べるよう窓際に席が並ぶ「集中ブース」を設けた。会議用の半個室や、照明を抑えたカフェ風のブース、ウェブ会議用の部屋も備える。

 休憩時間に卓球台としても使えるネット付きのテーブルなど、気分転換できる仕掛けも用意した。マルニ木工(佐伯区)など国内外のメーカーの椅子をそろえ、顧客に好みに合うものを選んでもらう。グループ企業への提案から始め、顧客を広げる。

 中電工業のオフィスは手狭だったが、棚や机の書類をデジタル保存するなどして減らし、スペースを確保した。部署を超えた話し合いがしやすくなったという。石井浩一社長は「社員が生き生きと働き、力を発揮できる場にした。単なるフリーアドレスではないオフィスを提案していく」と話す。

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