外国人運転士育成めざす 名鉄バスと岡崎市が連携協定

岡崎市役所で連携協定を結んだ中根市長(右)、清水名鉄バス社長(中央)と服部良男エガオグループ社長

 【三河】名鉄バス(本社名古屋市中村区)と岡崎市は3日、市内公共交通の維持・発展と観光振興を狙いに、包括連携協定を結んだ。この一環として、日本語学校を運営するEGAO(えがお)グループ(本社岡崎市)と協力し、外国人バス運転士を育成する「岡崎モデル」の実現を目指す。行政、バス会社、日本語学校の協力による外国人バス運転士育成の取り組みは全国初という。

 名鉄バスの清水良一社長は岡崎市役所での締結式で、「行政、エガオグループと三位一体で、早期に外国人運転士の当社第1号を誕生させたい。将来は全ドライバーの2、3%まで引き上げたい」と意気込んだ。

 岡崎モデルでは、バス運転士不足を解消するため、多様な人材を確保する仕組みを構築。外国人運転士育成で課題となる大型自動車第2種免許の取得のほか、生活のための日本語教育や定着支援を行い、公共交通の維持、発展と市内定住人口の増加につなげる。

 包括連携協定には他にも子育て支援や高齢者支援、観光振興、先端技術モビリティなど広範にわたる内容を盛り込んだ。中根康浩市長は「名鉄バスは市民の暮らしや地域経済を支える大動脈。まちの課題を解決する仕組みを共に確立していきたい」と話した。

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