【豆知識】二十四節気「清明」とは

【豆知識】二十四節気「清明」とは

二十四節気「清明」の伝統行事や習慣を描いたイラスト。(北京=新華社配信/魏欣悦)

 【新華社北京4月4日】4日は二十四節気の5番目、「清明」に当たる。気温が大きく上昇し、日照量の増加幅が最大となり、中国の多くの地域で平均気温が12度を超える。北方の寒気は徐々に後退し、南方の温かく湿った気流が活発となり、寒暖の交わりによって南部地域の大部分で小雨が降り続く。

 ▽先人をしのぶ

 清明節は中国の伝統祝日で、人々は墓参りをして先祖をしのぶ。故人となった親戚や友人、祖国の平和を守った無数の烈士たちを思う。社会の発展に伴い、インターネットを通じた墓参りが注目されるなど、弔いの形は多様化している。

【豆知識】二十四節気「清明」とは

浙江省湖州市呉興区道場郷の桂花山公墓で、墓参りを代行するスタッフ。(2022年3月30日撮影、湖州=新華社記者/徐昱)

 ▽ウリ科の苗を育てる

 清明前後はウリ科の苗を育てるのに適している。農業用ハウスでは人々がスイカの枝を整え、結実を促す。多期作が行われており、一番作は人工授粉中で、苗の植え付けも間もなく終わる。

 ▽綱引きと弓引き

 綱引きや弓引きは清明節の伝統スポーツとなっている。綱引きは春秋時代後期に考案され、軍隊で盛んに行われた後、民間に広まった。弓引きは地域や民族によって形式はさまざまだが、いずれも幸福と平安の願いが込められている。現在も一部の学校や団体が清明節に弓引き行事を実施している。

【豆知識】二十四節気「清明」とは

3月20日、黒竜江省寧安市の農村振興産業パークにある育苗工場モデル拠点の温室。(寧安=新華社記者/王建威)

 ▽茶摘み

 清明節前に摘み、加工した茶葉は青緑色でみずみずしく、柔らかで香りも良いことから、多くの茶人に好まれている。茶畑では春茶が芽吹き、摘み取りと加工が最盛期を迎える。茶農家は晴れた日に作業を進め、清明前に摘んだ新芽の茶「明前茶」を出荷する。

 ▽伝統菓子「青団」を味わう

 「青団」は江南地方の伝統菓子で「清明果」とも呼ばれる。古くは祭祀(さいし)に用いられていたが、現在は季節の味として供されることが多い。青団作りの技は何百年も受け継がれてきた。新鮮なヨモギを煮て白玉粉と混ぜ合わせ、「春をお腹に入れる」という意味を込めてさまざまな味の餡を入れる。

【豆知識】二十四節気「清明」とは

3月31日、湖南省長沙市望城区の烏山貢茶栽培拠点で春茶を摘む茶農家の人たち。(小型無人機から、長沙=新華社記者/陳思汗)

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