ロシア製油能力15%に打撃も、ウクライナ攻撃で NATO当局者指摘

John Irish

[ブリュッセル 4日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)当局者は4日、ウクライナの攻撃によりロシアの製油能力の15%以上が打撃を受けた可能性があるとの見方を示した。

ウクライナはここ数カ月にロシアの製油所やエネルギー施設を攻撃し、一部はロシア領内に1000キロ入った場所に到達した。

NATO当局者はこうした攻撃について「おそらくロシアの製油能力の10%以上を混乱させただろう。15%以上かもしれない」とし「攻撃に対し安全なエネルギー、重要インフラはますます少なくなっている」と述べた。

ロイターの試算によると、無人機攻撃によってロシアの製油能力の14%が停止した。

同当局者は、ロシアが大規模な損失を吸収するため月に約3万人を採用しているとの見方も示した。ただ、ロシア側が弾薬や人員、装備の面でウクライナに対し大きな優位を保っているものの、短期的に大きな躍進を遂げる可能性は低いと指摘。新たに大規模動員を行わなければ、大きな攻勢に出るのは難しいとした。

イランがロシアに弾道ミサイルを供与するのをNATOは確認したかとの問いには、まだ確認していないと述べた。ただ、双方に有益な条件で合意すれば供与に踏み切ると予想した。

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