高級腕時計シェア トケマッチ解散 憤る被害者

高級腕時計シェアサービス「トケマッチ」の運営会社が会社の解散を発表して2カ月。預けていた腕時計が戻ってこないといった被害が全国で相次ぐ中、道内でも利用者から怒りの声が上がっています。

トケマッチは腕時計をオーナーから預かり、貸し出す仲介サービスです。オーナーは貸した時計の評価額に応じて毎月使用料が受け取れる仕組みです。

札幌在住のAさんは2021年8月に「トケマッチ」の利用を始めました。

Aさん「(利用してみて)感触は良かったなと思って。時計を預けることによって収益が毎月の末に入ってきますのでこの会社は大丈夫なんだなと」

去年10月までの2年間で5本の腕時計を預け、多い月で8万円ほどの使用料が入ったといいます。しかし、今年1月末に入金がなかったことから不審に思い、確認したところ、会社の解散を知りました。

Aさん「やられたなっていう思い。憤りは隠せない。(預けていた)5本のうち1本だけ、それも価値が1番低いものだけが一方的に帰ってきました」

また、預けていた時計のうち1本が大阪の中古ブランド品店で売られていたことがわかりました。これまでに運営会社から連絡などは一切なく、解散から2カ月余り経った今も、残りの腕時計の所在は分からず、返却の見込みも立っていません。Aさんは2月、道警に被害届を提出。道警は業務上横領の疑いで捜査しています。

Aさん「(預けた時計の)なかには妻の腕時計もあるものですから。預けた責任は自分や妻にもあるとは思うんですけれども、思い入れは強いものではあるのでしっかりと返していただきたい」

事件をめぐっては、警視庁が会社の元代表らを指名手配して行方を追っています。

© テレビ北海道