豪華客船「飛鳥Ⅱ」、6年ぶりの世界一周クルーズへ 横浜を出港、14カ国巡る

大勢の人に見送られながら世界一周クルーズに出発する「飛鳥Ⅱ」=5日、横浜港大さん橋国際客船ターミナル

 日本を代表する豪華客船「飛鳥Ⅱ」(5万444トン)が5日、横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区)から世界一周クルーズに出発した。世界一周クルーズは新型コロナウイルス禍で中止が相次ぎ、2018年以来6年ぶり。100日間で、ポルトガルや米国など14カ国16寄港地を巡る。

 運航する郵船クルーズ(同市西区)によると、国際クルーズは昨年再開したが、世界一周クルーズはコロナ感染拡大への懸念に加え、ロシアのウクライナ侵攻などの世界情勢も考慮し、見合わせたという。

 この日、同ターミナルでは出港セレモニーが行われ、田口稔船長が「今年は例年より桜が見頃を迎えるのが遅かったが、私たちの出港を待ってくれていたよう。たくさんの思い出を乗せて帰ってきます」とあいさつ。市民ら約2千人が恒例の黄色いタオルを振って見送る中、飛鳥Ⅱは汽笛を3度鳴らして出航した。

 クルーズには、神戸港から乗り込む客を合わせて計約450人が参加。ドイツの造船所で、25年夏ごろの就航を目指して建造中の「飛鳥Ⅲ」の見学ツアーも行う。横浜には7月13日に戻る。

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