VRで坑道や採掘場跡を体感 旧釜石鉱山事務所、6日から公開

 釜石市甲子(かっし)町の旧釜石鉱山事務所は6日、国の有形文化財(建造物)登録10周年事業で取り組んだデジタルコンテンツを公開する。仮想現実(VR)の技術で、普段は一般公開していない鉱山内部を「体感」できるようにした。

 事業はNTT東日本などの協賛を得て実施。坑道や鉄鉱石採掘場跡などの景色をVRで楽しめる。事務所の展示物もデジタル化。通常はタブレット端末で見られるが、5月13日までの期間中は映像を大型モニターに映し出す。

 地質学者のナウマンが作製した東北地方の地質図(予察地質図東北部)の実物と高画質スキャナーで読み取ったレプリカも初めて同時公開。一般公募した釜石鉱山の写真全30点も展示し、約3千人が生活していた旧社宅街のデジタルアーカイブを作成するためのフォーマットも紹介する。

 午前9時半~午後4時半(最終入館は同4時)、火、水曜休館(5月1日は特別開館)。入館料は一般300円、小中学生100円。

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