堀田茜、目まぐるしい20代を経てようやくたどり着いた「型にはまらない素の自分」

堀田茜 撮影/冨田望

「第12回全日本国民的美少女コンテスト」での本選出場をきっかけに芸能界で仕事を始めるようになった堀田茜。それ以降、モデルの仕事を中心にCM、俳優としてドラマや映画、更には番組『世界の果てまでイッテQ!』での体当たりレポートといったバラエティまでマルチに活躍する彼女にとっての「THE CHANGE」とはーー。【第3回/全3回】

マルチな活躍で型にはまらない存在を目指す

プライベートでは現在31歳の堀田さん。20代と30代では大きな変化があったそうだ。

「20代のころは目の前にあることに一生懸命で“うまくやりきるか”“うまくやりきっているように見せるか”というような、目の前のことしか考えられず“とりあえずやりきらないと”という精神で突き進んでいた感じでしたね。毎日が目まぐるしかったです。

でも30代に入ってからは、“一つひとつの仕事を丁寧にやることの大切さ”とか“真面目に向き合うことが次につながる”ということを、すごく肌で感じるようになりました。そのためには“ちゃんと余裕を持って準備をしなくちゃいけない”ということも、最近思うようになってきましたね。別の言い方をすれば、いまは目の前のことしか考えられないせっかちな性格を、楽しめるくらいの余裕が出てきたのかもしれないですね」

――そう思うようになったのは、年齢以外に何かきっかけがあったのですか?

「特にこれがあって、というわけではないです。徐々に年齢を重ねるなかで、気付いたら余裕が出てきて、少し周りが見えるようにもなってきて……という感じだと思います。
20代後半のころは、よく取材で“モデル、バラエティ、俳優……いろいろされていますが、結局何がやりたいんですか”と聞かれていたのですが、その度に“ひとつに絞らなくて良いと思っています”と答えてきたんです。
“お芝居を始めたからには(活動を)俳優に絞る”というわけではなくて、それぞれの仕事を楽しんでやっていましたし。そうすると、広く浅くなってしまうのが懸念されると思ういますが、自分なりに一つひとつの仕事を突き詰めてやっているつもりなので、今後もマイペースに、型にはまらない存在になれればいいなって、思いますね」

常に変化し続ける自分でありたい

以前、あるインタビューで「止まっていると思うのが一番のストレス」と話されていた堀田さん。それは、恒常的に「変化する」ということにもつながってくる。

「変化していないんじゃないかって思うとすごく怖いですし、ひとつの現場を経て得るものがないと不安になっちゃう。何かひとつでも持ち帰って、それを次に生かすということを心掛けたいと思っています。そこで生じたモヤモヤや悩みも、そこから今回得られたものは何だろうって考えていくと、別に立ち止まっているわけではなくて、小さいかもしれないけど着実に一歩進んでいるんだなって思えるんです。そういう意味では、変化し続けたいなと思いますね」

――いま「怖い」と仰いましたが、そう思ったときの解消法はありますか?

「ノートに書き出しますね。でも、そのノートどこに行ったかな(笑)」

これからどういう風に変わっていきたいかという質問に対しては、「そうですね……」とちょっと黙考して、

「バラエティのお仕事では、20代のころより気負わずに“そのとき思ったことをそのまま言う”、素の自分を出せるようになりました。それを継続していきたいですね。モデルや俳優は、素の自分を前面に出し過ぎると失敗することもありますが、ひとつでも多くの役柄を経験し自分の引き出しを増やして、(また新しい)役に投影できるようになればいいなって」

プライベートの部分では「変化」はどう感じているのだろうか。

「生きやすくなりましたね(笑)。いままでは仕事にいっぱいいっぱいで、またそれが楽しいこともあって、プライベートをセーブしていたんです。でも最近、仕事以外の時間を充実させることの重要さも知ったので、いまはプライベートも大切にするようになりました。これも変化かもしれないですよね」

いまプライベートでハマっていることは「旅行」。

「年末年始にかけて2週間ほど、アメリカのロサンゼルスとラスベガスに行きましたね。自動車でロードトリップしてみたくて、その2カ所はちょうど手頃な距離だったんです。ベガスではショーをたくさん見て、ロスではとにかくチルな雰囲気を味わいました。次に行くとしたら、ノルウェーとかフィンランドといった北欧ですね。大自然の中で温泉にゆったりとつかりながら、壮大な景色を楽しみたいです」

北欧といえばオーロラ。堀田さんは以前ロケ先で、オーロラを見たことがあるそうだ。オーロラを見ると人生が変わる、という話をよく耳にするが……。

「そうなんですね。でも私の人生は変わっていないですよ(笑)」

いやいや、これからさらなる“チェンジ”があるかもしれませんよ、堀田さん。

堀田茜(ほった・あかね)
1992年10月26日生まれ、東京都出身。'09年、「第12回全日本国民的美少女コンテスト」の本選出場をきっかけに芸能界に入り、'12年から本格的に芸能活動を開始。女性ファッション誌の専属モデルも務め、'15年からはバラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ系)に出演するようになる。さらには女優としてCM、ドラマ、映画でも活躍し、4年目に突入したJ-WAVEで毎週土曜に放送中の『ENEOS FOR OUR EARTH~ONE BY ONE~』ではラジオパーソナリティも務めている。

© 株式会社双葉社