環境に配慮した埋葬方法を模索 中国吉林省

環境に配慮した埋葬方法を模索 中国吉林省

2日、遼源市の樹木葬記念園で、遺骨の入った生分解性骨壷を木の根元に埋葬する遺族。(長春=新華社配信/夏景明)

 【新華社長春4月6日】中国吉林省遼源市郊外にある樹木葬記念園で2日、伝統的な祝日の「清明節」(今年は4月4日)に合わせて無償の集団樹木葬が行われ、45柱が埋葬された。

 省内の一部地域では、自然葬や環境に配慮した文明的な祭祀(さいし)を提唱するため、樹木葬や花壇葬、芝生葬などの埋葬方法が模索されている。

 同園は開設以来、定期的に集中埋葬や無償埋葬を行い、墓碑の代わりに樹木を植えている。これまでに集団埋葬を36回行い1263柱を埋葬した。

環境に配慮した埋葬方法を模索 中国吉林省

2日、吉林省遼源市で行われた集団樹木葬で、遺族にお供え用の生花を提供する係員。(長春=新華社配信/夏景明)

 園内には墓碑や目立った埋葬跡がない。あるのは山肌に沿って生えるコノテガシワの林で、その間を縫うように延びる石畳の小道が林をいくつかの区画に分けている。木々には小さな鉄のプレートが付けられ、それが住所標識のような役割を果たし、訪れた人は故人がどこに埋葬されているかを知ることができる。

 吉林省民政庁によると、同省各レベルの民政部門はここ数年、自然葬など環境に配慮した埋葬方法の普及に力を入れており、樹木葬以外に花壇葬や芝生葬、壁葬などが行われている。市民がこれらの埋葬法を選択した場合、費用は全て政府が負担するという。(記者/邵美琦)

環境に配慮した埋葬方法を模索 中国吉林省

2日、遼源市の樹木葬記念園で、故人の遺灰を埋葬した後、木の根元に花を供える遺族。(長春=新華社配信/夏景明)

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