呼びかけ...桜並木のライトアップ費用を確保 請戸川リバーライン

請戸川リバーラインの夜桜を楽しんだなみえアベンジャーズと住民ら

 浪江町の請戸川リバーラインで桜並木のライトアップを実施しているご当地ヒーロー集団「なみえアベンジャーズ」は5日、現地で夜桜を見る会を開いた。ライトアップは趣旨に賛同した人からのカンパを財源にしているが、呼びかけて数日で桜が散るまで継続できる金額が集まった。メンバーらは「本当にやってよかった」と、マスクの下で笑顔を見せていた。

 請戸川リバーラインは、桜の時期に多くの人が訪れる人気スポットだが、都合により今季のライトアップ実施が宙に浮いていた。そこで、まちを盛り上げるために活動している有志でつくる「なみえアベンジャーズ」が手を挙げ、メンバーが能登半島地震への支援で入手した石川県の日本酒を返礼品として実施費用の寄付を呼びかけていた。

 夜桜を見る会の会場に設けられた募金箱には、訪れた町民らから次々と善意が寄せられた。浜通りの復興の現状などを視察中のグループが夜桜にひかれ、訪れる一幕もあった。参加者は石川県の酒を味わいながら、星空の下で照らされた桜の花をめでていた。

写真=請戸川の橋から見える夜桜のライトアップ

 メンバーの一人の極太マンは「こんな時こそヒーローの出番だと考えて引き受けた。寄付が集まったことをみれば、実施してほしいというニーズがあったと思う」と語った。請戸川リバーラインの桜は、これから見頃を迎える。

© 福島民友新聞株式会社