長崎日大がサヨナラ勝ち! 九州地区高校野球県大会 三丸が完封、10奪三振 

【決勝、海星-長崎日大】被安打2で完封した長崎日大の先発三丸=県営ビッグNスタジアム

 第154回九州地区高校野球県大会最終日は7日、長崎市の県営ビッグNスタジアムで決勝と3位決定戦が行われ、決勝は長崎日大が海星に1-0でサヨナラ勝ちし、2季連続16度目の優勝を飾った。長崎日大は九州大会(20~25日・佐賀)に出場する。
 長崎日大は0-0の九回2死から、松藤が右前打で出塁すると、続く三丸が右翼線二塁打を放ち、外野手がもたつく間に松藤が生還した。投げては三丸が海星打線を2安打完封。四回以降は無安打に抑え、バックも無失策でもり立てた。
 海星は三回に1死二、三塁、四、五回に2死三塁、九回に2死一、三塁の好機をつくったが、後続を断たれた。
 3位決定戦は創成館が鎮西学院を7-1で下した。
 九州大会は選抜大会に出場した4校と各県大会上位の計16校がエントリー。組み合わせ抽選会は12日に行われる。

◎背番号「8」 投打で勝利に貢献

 背番号「8」の快投が長崎日大を6季連続となる九州大会へ導いた。昨秋と同カードとなった決勝は、先発三丸が海星打線を2安打に抑えて完封。球を低めに集めて凡打の山を築き「思い通りのピッチングができた」と納得の表情を浮かべた。
 U18日本代表候補のエース西尾が存在感を放つ中、チームの課題は「2番手投手の成長」(平山監督)だった。今大会はその2番手として、西尾と同じ140キロ台の直球を投げる三丸を積極的に起用。三丸は期待に応えるように、九州文化学園との準々決勝で8回1失点の好投を見せると、念願だった決勝のマウンドを託された。
 「西尾に頼ってばかりではいられない」という強い覚悟を持って臨んだ大一番。果敢に振ってくる海星打線に対して、スライダーなどの変化球を低めに集めた。チェンジアップも巧みに使いながら、二桁奪三振を奪った。際立ったのは三回1死二、三塁のピンチ。次打者を力強い直球で二飛に打ち取ると、昨年から海星の主軸を打つ4番永田を低めのスライダーで三振に仕留めた。
 バットでも“魅せた”。九回2死一塁から、サヨナラ勝ちにつながる右翼線二塁打。「徐々に相手投手にタイミングが合ってきていた。自分で試合を決めたかった」。投打で勝利に貢献した。
 次の舞台は昨秋、初戦で敗れた九州大会。ヒーローは「自分の投打でチームを勝利に導きたい。そして、夏は西尾を追い越してエースナンバーをつける」と頼もしかった。

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