TSMC、熊本大と半導体人材育成 インターンシップや奨学金制度も 連携協定を締結

半導体に関する人材育成を目指し連携協定を結んだTSMCの張孟凡技術研究ディレクター(左から2人目)と熊本大の小川久雄学長(同3人目)ら=8日、熊本市中央区

 半導体分野の人材育成に関する連携協定を結んだ熊本大(熊本市中央区)と、半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が8日、同大で会見。半導体関連の講義やインターンシップの開催、台湾での研修など共同で取り組む内容を明らかにした。

 TSMCは本年度から、同大で学生向けに講義を開催するほか、夏休み期間を利用したインターンシップの機会を設ける。台湾での現地研修もあり、半導体を研究する修士課程の学生へ奨学金制度も新設する。

 TSMCの張孟凡技術研究ディレクターは「TSMCの日本での拠点が拡大する中、熊大と連携して人材育成を主導していきたい」。同大の小川久雄学長は「この協定を機に、半導体に関する共同研究が進むよう期待する」と述べた。

 協定は3月21日付。同大ではTSMCの菊陽町進出に伴い本年度、学部相当の「情報融合学環」と、工学部に「半導体デバイス工学課程」を新設している。(上野史央里)

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