中国式美学が際立つ、雄安新区のランドマーク建築

中国式美学が際立つ、雄安新区のランドマーク建築

雄安新区の雄安都市コンピューティングセンター。(2023年9月21日、小型無人機から、雄安=新華社記者/張鋮)

 【新華社石家荘4月9日】中国河北省雄安新区では現在、大規模建設が進んでいる。新都市建設計画の中では「世界的視野、国際基準、中国の特色、高い位置付け」の理念を堅持し、雄安の特色を表す建築の一つ一つが中国式を主体とした古今融合の風貌をしており、中華文化の遺伝子を伝承している。

 雄安都市コンピューティングセンターは、悠久の歴史を持つ都市の発展と変化を見続ける目のような形をしている。同センターの責任者によると、建物のアーチ形状は千年以上の歴史を持つ趙州橋(石家荘市)をモチーフにしたという。

中国式美学が際立つ、雄安新区のランドマーク建築

3月29日、北京市と雄安新区を結ぶ京雄都市間鉄道の雄安駅。(小型無人機から、雄安=新華社記者/牟宇)

 北京市と結ぶ京雄都市間鉄道の雄安駅は、空から見ると蓮の葉の水滴が同新区の昝崗(さんこう)エリアに落ちたように見える。同駅はスマートでグリーン(環境配慮型)な駅でもあり、楕円(だえん)形をした駅舎の屋根は太陽光発電所となっている。

中国式美学が際立つ、雄安新区のランドマーク建築

3月27日、中国中化集団本部ビルの建設現場。(小型無人機から、雄安=新華社記者/牟宇)

 先月27日には先行開発区のランドマークとなる中国中化集団本部ビルプロジェクトが、予定より1カ月早くトッピングアウト(上棟)し、主体構造が完成した。化学大手の中国中化集団は北京から移転する中央企業(中央政府が管理する国有企業)第1陣の1社で、ビル構造部分の高さは設計上150メートル、延べ床面積は11万4900平方メートルを誇る。2025年6月の完成を予定しており、完成すると同新区でも最も高い建築の一つとなる。

中国式美学が際立つ、雄安新区のランドマーク建築

雄安ビジネスサービスセンター。(2022年3月31日撮影、雄安=新華社記者/邢広利)

 雄安ビジネスサービスセンターは同新区初の象徴的都市建築群で、朱色の壁に灰色のひさしという見た目の建物は、中国らしさが際立つ。22年の開業以来、金融や現代サービス、デジタル経済産業群が集まり、同新区の「応接間」的役割を果たしている。

中国式美学が際立つ、雄安新区のランドマーク建築

雄安新区大学パーク図書館。(2023年10月1日撮影、雄安=新華社記者/朱旭東)

 また、大学パーク図書館の水平に広がる屋根は、まるで本のページを開いたように見える。建物の外壁には簡牘(かんどく、文字を記した竹や木の札)をイメージした縦向きのブラインドパネルが設置されており、太陽の動きに合わせて室内の光量を自動で調節する。

中国式美学が際立つ、雄安新区のランドマーク建築

3月29日、グラウンドを走る北京第四中学雄安校区の高校生。(小型無人機から、雄安=新華社記者/牟宇)

 設立から7年、同新区は「無から有」「青写真から現実」へと変化を遂げ、高度な現代都市として発展を続けている。(記者/白林、張濤)

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