駿河台学園とatama plusが資本業務提携締結を発表、高校向けサービスも展開予定

駿河台学園(駿台)とatama plusは、一部既存株主とのセカンダリー取引によって、4月5日に資本業務提携を締結したことを発表した。それにともない両社は、AIと人の力を組み合わせた新しい学び方となる「マンツーマンAI×担任サポート制」の学習塾「atama+ オンライン塾」を4月8日より本格展開する。

駿台ではここ数年、同学園内での学習環境を取り巻くさまざまな学習コンテンツのDXを急速なスピードで推進してきた。その一環として、atama plusが提供するAI教材「atama+(アタマプラス)」を導入し、生徒一人ひとりの学力データを用いた効果測定を行っている。

これまで駿台では、中下位層の学力の生徒に対するきめ細かな指導システムやノウハウが不足していたが、駿台の授業と連動させつつ「atama+」を効果的に活用することで、生徒の学力向上に大きな成果を上げることを実証した。

さらに、昨今は公教育における教員不足や教員の働き方改革が叫ばれており、駿台はあらゆる学力層およびさまざまな志望系統の生徒に対して、個別最適化させた指導を可能にする新しい教育システムを構築して、全国の高等学校現場に展開したいと考えていた。

駿台ではすでに、対面授業とICT教材を組み合わせた学習カリキュラムを実践しており、そこで得られたデータの検証を繰り返しつつ、新しい教育システムの開発に着手。今後は、蓄積されたデータを活用するとともにatama plusとの連携によって、さらにスピード感をもって新しい教育システムの構築を進めていく。また、今春より高等学校向けサービスの順次展開を予定している。

一方、atama plusは全国の中高生・既卒生に対し、一人ひとりにあわせた学習を届けるべく2023年に「atama+ オンライン塾」を開校。2023年12月時点で在籍生の86%が「利用継続したい」と回答するなど高い評価を得た。さらに、2024年度大学入試を終えた生徒からは、全国の国公立・私立大学や芸術大学・工業大学・薬科大学といった、さまざまな志望校への合格者を輩出している。

こうした実績を踏まえて、atama plusは「atama+ オンライン塾」の本格展開を決定。長年の教育ノウハウをもつ駿台との提携によって、学習コンテンツの拡充や進路相談などの体制強化に取り組み、一人ひとりの目標の実現に伴走していく。

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