2023年の大雨で田んぼに被害 復旧が進む中で苦悩も 今年もコメ作りを続ける秋田市の農家の思いは

秋田朝日放送

2023年7月の大雨被害からまもなく9カ月です。秋田市では田植えに向けた準備作業が進められています。

新城川の支流の一つ、秋田市上新城地区を流れる小又川は2023年の大雨で決壊し護岸工事は今も続けられています。

この地域でコメ作りをしている佐藤重博さんは、10ヘクタールの田んぼのうち12アールの田んぼが大雨の被害に遭いました。連日田んぼの復旧作業に負われていた重博さんにとって、9日は「骨休め」の雨となりました。しかし、土砂の撤去作業の一部に手違いがあり、このままでは作付けを行うことができません。田んぼを区切る畦などが水路にかかってしまい、水が行き渡らない心配があります。代掻きを行う5月10日ごろには田んぼに水を引くため、少しでも早い完全復旧を求めています。

重博さんの妻・祐子さんと2人で営んでいる農家民宿「重松の家」にとって、お米は宿自慢のもの。訪れた人たちはかまどで炊いたご飯の味の虜になるそうです。農家民宿には遠くはイギリスなど海外からも訪れます。その数は年間1500人。コロナ下でも影響はあまりありませんでした。心を休めにくる人のため、重博さんは今年もコメ作りに励みます。

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