提訴から10年「新潟水俣病を終わらせたい」新潟水俣病第5次訴訟 18日に一部原告に判決【新潟】

被害者の全員救済を訴え続ける原告団

新潟水俣病第5次訴訟は提訴から10年がたち、18日にようやく一部の原告に判決が言い渡されます。原告団は被害者の全員救済を訴え続けています。

8日に新潟市で行われた原告団の街頭活動。皆川栄一原告団長ら約40人が参加しました。

■皆川栄一原告団長
「偏見や差別に苦しめられ名乗り出ることもできなかった。心の中で苦しみ続けていることを分かって頂きたい。」

工場排水に含まれていたメチル水銀によって、阿賀野川流域の住民に手足のしびれなどの神経症状が起きた新潟水俣病。
症状を訴える原告ら149人が、国と原因企業の旧昭和電工に対し損害賠償を求めて提訴しています。このうち、47人の分離判決が18日に言い渡されるのを前に、原告団は公正な判決を求めて署名を呼びかけました。

■原告 80代女性
「40歳ごろからいろんなところに症状が出て、自分でもすごく不安でした。」

他県でも同様の裁判が行われていて、去年9月の大阪地裁では128人全員を水俣病と認定しましたが、3月の熊本地裁は、144人全員の請求が棄却されました。

■中村周而弁護団長
「水俣病の全被害者救済の流れを止めることは絶対に許されない。」
■皆川栄一原告団長
「長い10年間でありました。全員救済。水俣病というものを終結させたい。」

原告団の高齢化は深刻で、判決を待たずに31人が亡くなっています。
判決は18日、新潟地裁で言い渡されます。

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