メルセデスAMG、流麗なDセグSUV『GLCクーペ』にF1由来の電動モデル2機種を導入

 車両下部を仮想的に映し出す“トランスペアレントボンネット”やMBUX AR(拡張現実)ナビゲーションなど最新の技術を多数採用した新型『GLCクーペ』に、F1由来のエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを採用し、BSG(ベルト・ドリブン・スタータージェネレーター)と48V電気システムを組み合わせた『メルセデスAMG GLC 43 4MATICクーペ』と、同じくF1由来のプラグインハイブリッド(PHEV)を搭載し、総出力680PS(500kW)を誇る『メルセデスAMG GLC 63S Eパフォーマンス・クーペ』が上陸。ともに3月29日より発売開始となっている。

 昨年11月に最新世代へと移行した『GLCクーペ』は、全幅を維持しながら先代モデル比でホイールベースを15mm伸長し、よりスタイリッシュなシルエットを手にしつつ、空気抵抗係数を表すCd値では0.30から0.27(ともに欧州参考値)へと改善することで、さらに高水準のエアロダイナミクスを実現した。

 そんな実力派SUVクーペの現行モデルに設定された“AMG版”は、直感的な行先案内が可能なARナビや、片側100万画素以上を誇るDIGITALライトによる効果的な夜間の視界確保、良好な取り回しや優れたハンドリングを実現するリヤアクスルステアリングなど、フラッグシップモデルの『Sクラス』に準じた最新技術を多数搭載する。

 そのうえで、メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面映像を映し出すトランスペアレントボンネットや、車両の傾きと路面の勾配等を表示するオフロードスクリーンを標準装備とし、悪路での取り回しや走破性能を引き上げている。

 ともにF1技術を活用した電動化モデルとなる2機種のうち、最高出力421PS(310kW)、最大トルク500Nmを発生する2.0リッター直列4気筒直噴ターボの『M139』を搭載したメルセデスAMG GLC 43 4MATICクーペは、排気側のタービンと吸気側コンプレッサー間に挟んだ厚さ約4cmの電気モーターによりターボチャージャーの軸を直接駆動し、電子制御で最大1万75000rpmまでの回転数をコントロールすることが可能に。

 これによりアイドリング領域から全エンジン回転域にわたってピックアップが改善され、自然吸気エンジンのような鋭いレスポンスを実現。また電動化により低回転域のトルクを高める効果もあり、アジリティや発進加速性能の向上、さらに再過給時の応答性確保にも繋げている。

メディアディスプレイにクルマのフロント部分下方の路面映像を映し出す“トランスペアレントボンネット”や、車両の傾きと路面の勾配等を表示する“オフロードスクリーン”を標準装備とした
最高出力421PS(310kW)、最大トルク500Nmを発生する2リッター直列4気筒直噴ターボの『M139』を搭載
BSGは第2世代となり、48V電気システムのなかではマイルドハイブリッドとしても機能(日本仕様は右ハンドル)

■PHEVモデルは最高680PS、1020Nmの最大トルクを発揮する

 そこへドッキングされるBSGは第2世代となり、48V電気システムのなかではマイルドハイブリッドとしても機能。短時間ながら出力を14PS(10kW)高める電動ブースト機能のほか、セーリングモードや回生ブレーキ、シームレスなECOスタートストップ機能などにより効率を最大限に高めている。

 そのパフォーマンスを受け止める駆動系には、トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを搭載した9速のAMGスピードシフトMCTに、前後トルク配分が31:69とAMG独自の後輪重視型となるフルタイム四輪駆動システム、AMG 4MATICを採用。フロントに4ピストンの固定キャリパーにドリルドベンチレーテッドディスクを奢ったAMG強化ブレーキを組み合わせる。

 一方、AMG自社開発のハイパフォーマンスバッテリー(HPB)を搭載したPHEV(プラグインハイブリッドEV)のメルセデスAMG GLC 63S Eパフォーマンス・クーペは、エンジン単体で最高出力476PS(350kW)、最大トルク545Nmを発生する2.0リッター直列4気筒直噴ターボに交流同期モーターと連続トルク可変配分四輪駆動システムの 4MATIC+を採用。前述のとおりシステム出力は680PS(500kW)、最大システムトルク1020Nmを発生し、0-100km/h加速は3.5秒(いずれも欧州仕様値)をマークする。

 定格出力109PS(80kW)、ピーク出力で204PS(150kW/最大10秒間)の交流同期モーターはリヤアクスルに搭載され、電動シフト式2速トランスミッションと電子制御式リミテッド・スリップ・デフとともにコンパクトなエレクトリックドライブユニット(EDU)に内包。このコンパクトな設計レイアウトにより前後重量配分の適正化はもとより、動力をよりダイレクトにトラクションに変換でき前後左右のトルク配分制御も俊敏さを確保しつつ、熱エネルギーの回収でも高い効率を発揮する。

 両モデルともに右ハンドル仕様のみの設定となり、価格は『メルセデスAMG GLC 43 4MATICクーペ』が1217万円、同『メルセデスAMG GLC 63S Eパフォーマンス・クーペ』が1811万円(いずれも税込)となっている。

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同じくF1由来のプラグインハイブリッド(PHEV)を搭載し、総出力680PS(500kW)を誇る『メルセデスAMG GLC 63S E PERFORMANCEクーペ』
エンジン単体で最高出力476PS(350kW)、最大トルク545Nmを発生する2.0リッター直列4気筒直噴ターボに交流同期モーターと連続トルク可変配分四輪駆動システムの 4MATIC+を採用
ともに右ハンドル仕様のみの設定となり、価格は『メルセデスAMG GLC 43 4MATICクーペ』が1217万円、同『メルセデスAMG GLC 63S E PERFORMANCEクーペ』が1811万円(ともに税込)となっている

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