zonji、新曲「煙」配信リリース “喫茶店で盗み聞きしたカップルの別れ話”を楽曲に昇華

zonjiが、本日4月10日に新曲「煙」を配信リリースした。

2024年初リリースとなる今作は、「喫茶店で盗み聞きしたカップルの別れ話 曲にしてみた」という、リアルなシチュエーションを音楽に昇華した楽曲に。デモ版がTikTokにて公開されており、彼らの“全てのムードを音楽に”というスローガンの意味を体現した1曲に仕上がっている。

なお、zonjiは4月13日に下北沢ニュー風知空知でのアコースティックワンマンライブ『My room』を控えている。

<阿部将也(Vo/Producer) セルフライナーノーツ>

喫茶店での会話は煩雑を極めている。商売の話、昨日見た夢の話、陰口、噂話、様々なジャンルの話が声の大小を問わず語られている。その中でも「別れ話」の類は思わず聞き耳を立ててしまう。
きりっとした七三分けをヘアワックスで固めた青年とすらっとした背格好でボーイッシュな洋服を着た女性がテーブル席に座っていた。数分に一度だけぼそっと喋り、2ラリーするかどうかそんな重苦しい雰囲気だった。盗み聞きしていた僕は内容こそ分からなかったが、二人の煙草の銘柄が同じなこと、ジッポで火をつけること、口の端で煙草を咥えること、様々な愛の爪痕によりある程度の期間本当に愛し合っていたことを確信していた。二人は別々のタイミングで席を立ち、恐らく初めての別会計をして店を出て行った。
二人が去った後も紫の煙がまだ未練のように漂っていた。

(文=リアルサウンド編集部)

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