福山のばら公園、リニューアルほぼ完了 夜間照明や立体的な演出 4月13日にオープンイベント

リニューアル工事がおおむね完了したばら公園

 2025年5月の世界バラ会議福山大会に向けて、広島県福山市が進めていたばら公園(同市花園町)のリニューアル工事がおおむね完了した。花の本数や品種を増やして立体的に配し、新たに夜間照明を設置した。大会の400日前となる13日に利用を再開し、現地で記念イベントもある。

 約1・5ヘクタールの園内に、約670品種約7千本のバラを植え、従来の約280品種約5500本から大幅に増やした。持続可能な開発目標(SDGs)を踏まえ、無農薬で栽培できる品種を採用した。

 細かい園路で回遊性を高め、アーチやポールなどにバラをはわせて立体的に演出。発光ダイオード(LED)の照明96基で毎晩照らし、夜も楽しめるようにする。

 公園は1956~57年、戦争で荒廃した街に潤いを取り戻そうと、市民が約千本を植えたことが始まりとされる。新たな公園では「開園当初に親しまれていたばら」「平和」「香り」などのテーマの花壇を設ける。

 昨年6月に着工し、整備費は約2億4千万円。5月18、19日の福山ばら祭の頃には開花し、四季ごとに花が咲くという。

 市などでつくる実行委員会は今月13日、リニューアルオープンイベントを開催する。午前11時から市民団体の演奏やバラ関連のグッズ販売、キッチンカーの出店などがある。午後6時から式典があり、世界平和の象徴とされる「シモーヌ・ベイユのバラ」を植え、照明を点灯する。

 市世界バラ会議推進室は「福山のバラの魅力を感じてもらう拠点。多くの人に訪れてほしい」としている。

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