大竹市玖波からカキ新ブランド「くばおう」登場 丸網水産、期間限定の食堂も

玖波産のカキ「くばおう」をアピールする網谷社長

 カキの産地として郷土をアピールしようと、広島県大竹市玖波でカキ養殖を営む丸網水産が「くばおう」と名付けたブランドカキを売り出した。取れたてを味わえる期間限定の食堂「カキ小屋くばおう」も玖波漁港で開き、今月末まで自慢の味を発信している。

 くばおうは昨年12月に商標登録し、年明けから同社の専用サイト(kubaou.com)を中心に殻付きやむき身の販売を始めた。

 プランクトンが豊富な地元の清浄海域で育てた「2年もの」の中から、殻付きの状態で100グラム以上のサイズを厳選。55台のいかだで育てるカキの4割程度に限られるという。

 食堂は2022年に廃業したカキ養殖会社のカキ打ち場を改装し、2月にオープン。焼きがきやカキ入りうどん、かきフライなどを提供する。4月は土日のみで今季は28日までの営業となる。網谷隆寛社長(39)は「うまみと栄養が詰まったカキをアピールし、生まれ育った玖波に恩返ししたい」と話している。

 くば漁協によると、玖波地域では10事業者がカキを養殖し、毎年計約650トンを出荷している。北林隆組合長は「玖波を盛り上げる若手の挑戦に期待したい」と見守っている。

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