パンサーズの改善により、QBヤングは“より良いシーズンを迎えるはず”とQBダルトン

カロライナ・パンサーズのブライス・ヤング【AP Photo/Charles Rex Arbogast】

クオーターバック(QB)ブライス・ヤングは昨年、たった2勝しかあげられなかったカロライナ・パンサーズで、悪夢のようなルーキーシーズンを経験した。

アラバマ大学出身のヤングにとって、昨シーズンはうまくいかないことばかりだった。不十分なブロッキング、相手を引き離せないレシーバー、効果の薄いラン攻撃、そしてヤング自身の成長不足と基礎的技術の欠如に至るまで、2023年ドラフト全体1位指名のヤングにとっては苦難の連続だったと言える。

昨オフシーズン、ベテランのメンターとしてパンサーズと契約を結んだアンディ・ダルトンは、ヘッドコーチ(HC)が変わってもチームにとどまった。『The Jim Rome Show(ザ・ジム・ローム・ショー)』に出演したダルトンは、ヤングは逆境に立ち向かい、それを経験したことによってより強くなるだろうと述べている。

ダルトンは次のように話した。

「彼はうまく対処したと思う。彼は人生であんなシーズンを経験したことがなく、あれほどの逆境に対処しなければならなかったこともない。厳しい1年だった。11試合の後にヘッドコーチを失い、オフェンスの変更などもあって、すべてが大変だった。だから、俺から言わせれば、彼はうまく対処していたと思うし、俺は彼に、このままでいいんだと言い続けたよ」

13年目のベテランであるダルトンは、シンシナティ・ベンガルズでの9年間はポストシーズンで苦戦し、過去5シーズンでは4つのチームを転々とするなど、自身も逆境を経験してきた。

パンサーズはオフシーズンの焦点を、2年目を迎えるヤングの育成に当ててきた。チームは、ここ最近、ジーノ・スミスやベイカー・メイフィールドのキャリアを好転させたことで知られるデイブ・カナルスをヘッドコーチ(HC)に迎えている。パンサーズは内側のプロテクションを強化するために、大金を投じてガード(G)のロバート・ハントとダミアン・ルイスを確保。また、ワイドレシーバー(WR)ディオンテ・ジョンソンを大型トレードで獲得した。ジョンソンはヤングのために、頻繁にオープンになれるプレーメーカーとなるはずだ。

ダルトンはさらにこうつけ加えている。

「これから改善されるし、良くなっていくだろう。このオフシーズンに行ったこと、たとえば、何人かの選手を加えたこと、特にオフェンシブラインのガードを何人か獲得したこと、ほかにも、ディオンテ・ジョンソンをトレードで獲得したことなど、すべてが正しい方向に進んでいると思う。こうした動きが彼(ヤング)をより良いシーズンに導く準備を整えていると思うんだ」

パンサーズがヤングへの投資に対して——2024年ドラフト1巡目指名権をシカゴ・ベアーズに譲渡し、それが最終的に全体1位指名権となるなど——多大な期待を寄せていることを考えると、この投資が実を結ばなければ、チームの経営全体が何年も後退することになる。パンサーズは今季、ヤングがより良い環境でプレーできるようにたくさんの投資を行った。今度はヤングが、ダルトンや他の人々の期待に応えられるような成長を見せる番だ。

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